SPring-8利用推進協議会
「有機・粉末結晶構造解析研究会」設立趣意書

平成19年10月26日改定
SPring-8利用推進協議会 研究開発委員会
( 代表:大橋 裕二(東京工業大学 名誉教授・JASRIコーディネーター))

1.目的
 これまで使用されてきた物質の同定手段としてのX線粉末回折であったが、近年、計算機の性能の向上・解析ソフトウエアの開発の結果、これまで困難と考えられてきた有機結晶の構造解析が可能になり、タンパク結晶も解析されるようになってきている。
 しかし、有機系の粉末結晶構造解析は自動化が進んだ単結晶構造解析と比べて、結晶学についての基本的な知識を必要とするなど解析の初心者が容易に解析結果が得られる状況にはないが、近年、物質科学の進展の状況から、物質の三次元構造を知る必要性はますます増大しており、効果的・迅速な粉末構造解析の期待が高まっている。近年、学協会でもようやく有機粉末結晶構造解析の必要性が認識されて、各種の講習会などが実施されるようになってきた。
 本研究会はこのような状況を考慮して、これまでの初期的な活動から発展した新たな活動段階に達したと判断し、新たな目的として、産官学の研究者が定期的に集い、有機系粉末結晶構造解析の新たな解析法を研究すると同時に、放射光を利用した粉末結晶解析が産官学の共同研究として大きく発展することを目指している。

2.活動内容
1)有機・粉末結晶構造解析の研究
  既に解析実績の評価されているソフトウエア類を比較検討し、会員各位の解析の実績を挙げるように支援する。
2)共同研究を含めた早期解析実績の展開
  結晶構造解析の経験の有無に関わらず、本手法の業務への早急な展開が期待される会員については解析習熟者との円滑な共同研究の実施を推奨し、早期の結果取得に努める。
3)研究会実施
  本研究会での構造解析結果については、定期的に開催する研究会実施時を随時発表し、最新の実験手法・解析手法の取得を目指す。 意見交換・利用相談も含めて会員のSPring-8利用実績に繋がることを目的とする。
4)以上を元に、更なる効率的・先端的放射光利用についての構造解析システムの改良などの研究についても実施予定とする。回折データ測定は随時計画する。

3.期間・開催頻度
  年2回程度活動報告会を開催予定。

4.メンバー
 SPring-8利用推進協議会参加企業・団体により広く募集する。

以上
参考:改定前の趣意書