『ナノテクノロジー』は、ITや材料、環境・エネルギー、医療・バイオ等広い領域において、科学技術革命・産業革命をもたらす 期待の高い技術です。ナノテクノロジーの研究開発を効率よく、効果的に進めるには 異なる分野間の研究交流が活発に行われる必要があります。
このため文部科学省は、平成14年度から5年間の計画で、【研究施設や研究情報を総合的に支援】するプロジェクト 『ナノテクノロジー総合支援プロジェクト』を開始し、研究組織や研究分野を越えた産学官の横断的な研究活動を積極的に推進していくことにしました。
そのなかで、個々の研究機関や研究プロジェクトでは整備の難しい国内の大型施設・特殊設備を共用施設として優先的に整備し、外部研究者への開放を促進します。具体的には、

〈1〉超高圧電子顕微鏡グループ(4施設)
〈2〉放射光グループ(2施設)
〈3〉極微細加工・造形グループ(5施設)
〈4〉分子・物質総合合成・解析グループ(3施設)
の4種の研究施設・設備について外部研究者へ利用機会を提供し、技術支援を行います。

財団法人高輝度光科学研究センター(JASRI)、独立行政法人日本原子力研究開発機構(JAEA)、 独立行政法人物質・材料研究機構(NIMS)の3機関が高輝度放射光による支援をSPring-8は、立命館大学SRセンターとともに放射光グループに指定され、ナノテクノロジー関連の研究を支援していきます。
広範な研究分野にわたるナノテクノロジー研究に関して、産学官の研究者が戦略的かつ効率的に研究に取り組んだり、研究機関や研究分野を越えた横断的な研究活動を推進することに資する基盤的支援業務を行うことを目的とします。
○放射光を活用した解析支援
 ・財団法人高輝度光科学研究センター
 ・独立行政法人日本原子力研究開発機構
 ・独立行政法人物質・材料研究機構
 ・立命館大学 総合理工学研究機構 
○超高圧透過型電子顕微鏡を活用した解析支援
・東北大学 金属材料研究所
・独立行政法人物質・材料研究機構
・大阪大学 超高圧電子顕微鏡センター
・九州大学 超高圧電子顕微鏡室 
○ナノレベルでの極微細加工・造形支援
 ・独立行政法人産業技術総合研究所
 ・早稲田大学 ナノテクノロジー研究センター
 ・東京工業大学 量子効果エレクトロニクス研究センター
 ・大阪大学 産業科学ナノテクノロジーセンター
 ・広島大学 ナノデバイス・システム研究センター 
○分子・物質総合合成・解析支援
 ・岡崎国立共同研究機構分子科学研究所
 ・京都大学:化学研究所、ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー、
  ナノ工学高等研究院
 ・九州大学大学院工学研究院 
運営体制図