JAIST-SPring-8連携講座シンポジウム
「量子ビームを用いたマテリアルサイエンスの最前線」
「逆モンテカルロ(RMC)シミュレーション講習会」

日時・場所
2014年3月4日(火)〜6日(木)
北陸先端科学技術大学院大学(JAIST) マテリアルサイエンス研究科研究棟IV 8F 中セミナー室
目的
JAIST-SPring-8連携講座シンポジウム「量子ビームを用いたマテリアルサイエンスの最前線」では、量子ビームを用いたマテリアルサイエンスの最前線で活躍されている研究者をお招きし、その最先端の成果をご紹介いただく。シンポジウム終了後に 「逆モンテカルロ(RMC)シミュレーション講習会」を併催する。本シンポジウムおよび講習会が、今後マテリアルサイエンスの研究における量子ビーム利用の促進と新分野開拓を促す手助けとなることを期待する。

JAIST-SPring-8連携講座シンポジウム「量子ビームを用いたマテリアルサイエンスの最前線」
近年、放射光・中性子・電子線といった量子ビーム計測を用いた物質の構造解析は飛躍的な進歩を遂げている。さらに、計算科学との融合により、物質の機能発現メカニズムが原子・電子レベルで明かされつつある。対象とする材料も結晶材料のみならず非晶質材料まで含め多岐に渡っている。
本シンポジウムでは、量子ビームを用いたマテリアルサイエンスの最前線で活躍されている研究者をお招きし、その最先端の成果をご紹介いただく。本シンポジウムが、今後マテリアルサイエンスの研究における量子ビーム利用の促進と、それが新分野開拓を促す手助けとなることを期待する。
日時:平成26年3月4日(火)〜5日(水)
場所:北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)マテリアルサイエンス研究科研究棟IV 8F 中セミナー室
主催:JAIST
共催:SPring-8ユーザー協同体(SPRUC)機能性材料ナノスケール原子相関研究会
プログラム(敬称略・予定)
3月4日(火)
13:30-13:35 開会挨拶 JAIST 下田達也
13:35-14:35 「オングストロームビーム電子回折による金属ガラスの局所構造解析」 東北大学 平田秋彦
14:35-15:35 「高輝度放射光と大規模理論計算を駆使した非晶質機能性材料の原子・電子レベル構造解析」 JASRI・SPring-8/JAIST 小原真司
15:35-15:45 休憩
15:45-16:45 「中性子と放射光X線の相補利用によるガラス・ナノ結晶材料の全散乱実験による構造観察と物性」 京都大学 福永俊晴
16:45-17:45 「回折実験と第一原理計算を組み合わせたプロトン伝導機構の解明」 東京理科大学 北村尚斗
18:10 JAISTシャトル(JR小松駅行き)
19:00- 懇親会
3月5日(水)
09:00-10:00 「低温気密封止用バナジウム系低融点ガラスの開発と構造解析」 (株)日立製作所 青柳拓也
10:00-11:00 「宇宙・地上における静電浮遊法を用いた材料研究」 JAXA 岡田純平
11:00-11:10 休憩
11:10-12:10 「無容器法による機能性準安定酸化物の合成」 東京大学 増野敦信
12:10 閉会 岡山大学 紅野安彦

「逆モンテカルロ(RMC)シミュレーション講習会」
近年、放射光・中性子・電子線といった量子ビームを用いた材料評価のニーズが高まってきている。とりわけ、量子ビーム回折実験から得られる回折データから導出できる二体分布関数(pair distribution function, PDF)解析法は、もともと液体やガラス・アモルファス材料といった非周期系材料の構造解析手段として使われてきた。近年は、多孔質材料・ナノ結晶・乱れた構造を持つ結晶材料が機能性材料として注目されていることから、Bragg peakの有無に依存しない実空間構造解析が可能であるPDF解析が注目されてきている。McGreevyとPusztaiらは、この回折/PDFおよび XAFSデータに基づいた構造モデリング法として、逆モンテカルロ(RMC)シミュレーション法を提案し、本手法は、液体・ガラス・アモルファス材料のみならず、結晶系にも適用され、広く普及している。この回折/PDFおよびXAFSデータに基づいた3次元構造モデリングツールであるRMC法の講習会をSPring-8ユーザー協同体(SPRUC) 機能性材料ナノスケール原子相関研究会が開催する。
日時: 平成26年3月5日(水)〜6日(木)
場所: 北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)マテリアルサイエンス研究科研究棟IV 8F中セミナー室(予定)
定員: 30名
プログラム内容:
(1) 初心者コース
  講義内容: 二体分布関数 g( r)の定義及びX線回折と中性子回折データの扱い、RMCの原理
  実習内容: (i)放射光X線回折データに基づいた液体Hgの構造モデリング
ランダムモデルと剛体球モンテカルロモデル、
逆モンテカルロモデルの違いの理解
(ii)放射光X線回折、中性子回折データに基づいた
シリカガラスの構造モデリング
ガラスの中距離構造、空隙構造の理解
  使用ソフト: RMCA
(2) 上級者コース
  講義内容: EXAFS実験データの取り扱い
RMC++を用いたmulti-thread 計算と
RMC++で導入された新しい束縛の紹介
  実習内容: 放射光X線回折、中性子回折、XAFSデータを用いた
RMCによる同時フィッティング
(詳細は後日お知らせさせていただきます)
  使用ソフト: RMC++
 
参加される方に用意していただくもの:
  Windows XP以上が動作するPC
事前にソフトのダウンロードをお願いすることになる予定
JAISTへのアクセス
  http://www.jaist.ac.jp/general_info/access/index.html
申し込み、問い合わせ先
  岡山大学大学院 環境生命科学研究科 紅野安彦
E-mail: benino@okayama-u.ac.jp
(公財) 高輝度光科学研究センター 利用研究促進部門 小原真司
E-mail: kohara@spring8.or.jp