原子分解能ホログラフィー・不規則系機能性材料合同研究会

主催: SPRUC原子分解能ホログラフィー研究会、SPRUC不規則系機能性材料研究会
日程: 2021年12月18日(土) 13:00 - 15:45
会場: Zoomによるオンライン開催
趣旨:  これまで、結晶および非晶質物質における量子ビームを用いた構造解析においては、Braggピーク及び二体相関に基づく手法が個別に発展を遂げてきた。しかし、昨今の機能性材料においては、結晶性物質における局所的なクラスター構造や特異な界面構造、あるいは、非晶質物質における従来の二体相関では直接関連付けることの出来ないナノ構造が機能性発現の鍵であることが明らかになりつつある。このように、従来の回折法において構造を記述できないような「完全秩序」と「完全無秩序」との間に存在する中間的な構造(特異ナノ構造)を明らかにすることが今後の材料研究において必須になると考えられる。
 一方、このような「特異ナノ構造」は、科学研究費補助金・学術変革領域研究(A)「超秩序構造が創造する物性科学」において、「超秩序構造」と定義され、結晶と非晶質という枠にとらわれず、その観測・理解・制御に取り組むことが、新しい材料設計の観点から重要であると提唱されている。
 このような背景を受け、本研究会では、学術変革領域(A)「超秩序構造の科学」と連携して、多様な機能性材料中に潜む超秩序構造と機能とをつなぐアプローチについて、最先端の研究についてご講演頂く。本合同研究会においては、SPring-8を利用した研究成果、あるいは、今後SPring-8との連携が期待される研究内容についてご講演頂き、参加者間で議論することで、局所構造解析ツールの横断的活用と先駆的研究の実現へ向けた議論を行う。

プログラム

13:00 開催趣旨説明(原子分解能ホログラフィー研究会・松下(仮))
13:10 「ALD成膜したAl2O3とダイヤモンド界面構造の光電子ホログラフィ解析」 藤井茉美 氏(近畿大学)
13:40 「強誘電体BiFeO3薄膜へのMnドープが局所構造および電子状態へ与える影響」 中嶋誠二 氏(兵庫県立大学)
14:10 休憩
14:20 「ゼオライト合成における非晶質微細構造の影響」 伊與木健太 氏(東京大学)
14:50 「分子動力学計算とNMRによるガラスの研究」 大窪貴洋 氏(千葉大学)
15:20 総合討論・動向調査
15:40 閉会の挨拶 (不規則系機能性材料研究会・正井(仮))

*参加申込について*

参加をご希望の方は、下記のフォームより回答をお願いいたします。
参加申し込み:
https://docs.google.com/forms/d/1KKOAWgcDo4wOdPy8DkT9-VrMf71c4rDRmx-GPI65_WI/viewform?edit_requested=true
申し込み〆切:12/10(金)

問い合わせ先:
木村 耕治(原子分解能ホログラフィー研究会副代表・名古屋工業大学) kimura.koji(at)nitech.ac.jp 
小野寺 陽平(不規則系機能性材料研究会副代表・京都大学) y-onodera(at)rri.kyoto-u.ac.jp