摘出拍動ラット心臓での冠状動脈の応答測定
問い合わせ番号
SOL-0000001529
ビームライン
BL28B2(白色X線回折)
学術利用キーワード
A. 試料 | 生物・医学 |
---|---|
B. 試料詳細 | 生体(in vitro) |
C. 手法 | 吸収、及びその二次過程 |
D. 手法の詳細 | |
E. 付加的測定条件 | 二次元画像計測, 時分割(ミリ秒) |
F. エネルギー領域 | X線(4~40 keV) |
G. 目的・欲しい情報 |
産業利用キーワード
階層1 | 製薬 |
---|---|
階層2 | ドラッグデザイン |
階層3 | 薬物 |
階層4 | 形態 |
階層5 | イメージング |
分類
A80.90 その他
利用事例本文
心臓冠状動脈は拍動による動きのため、特に心拍数が高い小動物について、高精度な計測が難しくなっています。しかし、放射光の利用によって、短時間 (2 msec) での撮像が可能となり、ラット心臓でその動きを止めた高精度計測が実現しました。これにより血管作用薬での冠状動脈の拡張・収縮反応を高精度で計測可能となりました。
図1 血管作用薬アセチルコリン投与前後での冠動脈径の変化
[ K. Umetani, K. Fukushima and K. Sugimura, 映像情報メディア学会誌 58, 344-351 (2004), Fig. 8,
©2004 映像情報メディア学会 ]
画像ファイルの出典
原著論文/解説記事
誌名
映像情報メディア学会誌 58(3) 344-351 (2004)
図番号
8
測定手法
BL28B2では一結晶分光器で単色化した高強度の単色X線を利用できるため、動物実験においては心臓血管のパルスX線を使った実時間観察も可能となっています。このため、X線直接変換型サチコン撮像管を使った撮影視野が4.5 mm×4.5 mmで空間解像度が6 µmの画像検出器を開発し、さらに回転円盤型X線シャッターを新たに開発してパルスX線撮影を可能としました。これを使い血管内に造影剤を注入して血管を画像化する血管造影で、ラット心臓において心筋に血液を供給する冠状動脈の撮影を行います。
図2 血管造影での装置構成
画像ファイルの出典
BL評価プレゼン資料
測定準備に必要なおおよその時間
3 時間
測定装置
装置名 | 目的 | 性能 |
---|---|---|
血管造影装置 | 微小血管造影 | 解像度6~10μm |
参考文献
文献名 |
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Journal of Institute of Image Information and Television Engineers 58(3) 344-351 (2004). |
関連する手法
特になし
アンケート
SPring-8だからできた測定。他の施設では不可能もしくは難しい
測定の難易度
中程度
データ解析の難易度
中程度
図に示した全てのデータを取るのにかかったシフト数
2~3シフト