ナビゲーション


BL41XU タンパク質結晶用回折装置

問い合わせ番号

INS-0000000539

タンパク質結晶用回折装置

  この装置はタンパク質結晶のX線回折実験用にデザインされた回折計で、真空チャンバー部、試料マウント部、検出器部の3つから構成されています。
  真空チャンバー内部には、2つの4象限スリット、2つのリボルバー選択型アッテネータ、2個のX線強度モニター、および、X線シャッターが設置されています。
  試料マウント部にはゴニオメータ、同軸顕微鏡カメラ、コリメーター、および吹き付け低温装置があります。ゴニオメータはエアベアリング方式の回転軸を用いているため、180°/秒の高速回転が可能です。また、偏心度∼0.7 μmという非常に高い精度を持つため、微小結晶の測定にも対応可能です。同軸顕微鏡カメラは、入射X線方向から観察する顕微鏡カメラで、5μm程度の微小試料でも確実にX線光軸上に位置合わせを行うことができます。また、ビームサイズを試料に応じて選択することができ、5 x 10μm2 ~ 50 x 50μm2のビームサイズを利用することができます。吹き付け低温装置は、窒素ガスとヘリウムガスを切り換えて利用することができ、窒素ガスを用いた場合は、最低90Kまで、また、ヘリウムガスを用いた場合は20Kまで試料を冷却することが可能です。
  検出器部はシングルフォトンカウンティング型二次元X線検出器(DECTRIS社製PILATUS3 6M)を設置しています。
  また、回折計には理化学研究所SPring-8センターで開発されたサンプルチェンジャーSPACEが設置されており、高難度試料を効率的にスクリーニングすることができます。

タンパク質結晶用回折装置
  • 回折計の性能
    • 試料位置でのビームサイズ : 12 x 4μm2 ~ 35 x 22μm2
    • 使用可能アッテネータ: 厚さ10 ∼ 7000 μmのアルミニウム
    • スピンドル軸:回転角の制限無し
    • スピンドル軸の回転速度 : 180 ° / sec.
    • センタリング用並進軸の可動範囲 (X): ± 4.0 mm, (Y): ± 20.0 mm, (Z): ± 4.0 mm
    • 吹き付け低温装置の設定可能温度 : 300 ∼ 90 K (窒素ガス使用時) ∼ 20 K (ヘリウムガス使用時)
  • シングルフォトンカウンティング型二次元X線検出器(DECTRIS社製PILATUS3 6M)の性能
    • 有効検出面積 : 423.6 × 434.6 mm2
    • 画素数: 2463 × 2527 pixels
    • 画素サイズ : 172× 172 μm2
    • ADC : 20 bit
    • 読取時間 : 0.95 msec/image
    • 検出器距離:120 〜 800 mm
  • 凍結試料サンプルチェンジャーSPACE
    • ペルチェ冷却型Silicon Drift検出器 AmpTek Super SDD XR-100SDD
    • マルチチャンネルアナライザ SEIKO EG&G MCA7700
    • 実体顕微鏡
    • 試料保存用インキュベータ (4, 20°C)
    • 液体窒素容器
最終変更日 2022-05-06 15:34
カレンダー