利用研究例

Cu(001)面上に吸着したIn単原子層の構造

Cu(001)面上に吸着するIn単原子層においては電荷密度波(CDW)状態が実現します。金属超薄膜におけるCDW転移は電気伝導性などの物性の劇的な変化を伴うと考えられ新しいデバイスの可能性を示すものとして注目を集めています。BL13XUでは超高真空成長炉を用いた表面X線回折法が行えるため、このような表面構造の決定に威力を発揮します。下図はBL13XUで測定されたX線回折データに基づき決定されたc(4×4)CDW層の構造モデルです。


Al配線のエレクトロマイグレーション誘起応力の測定

LSIの小型化、高集積化に伴って配線の信頼性を確保することが大変困難になっています。特に、エレクトロマイグレーション(EM)と呼ばれる断線機構を解明し、それを防止することが最重要課題となっています。BL13XUでは高輝度な放射光を利用して、EM試験を行いながら、断線の前駆現象として生じる配線中の歪変動を測定することにより、EM機構の解明を目指した研究が行われています。



主な測定装置

  • 大型デバイシュエラーカメラ
  • 高温窒素吹き付け装置
  • 低音窒素吹き付け装置
  • 低音クライオスタット