| SPring-8 | BL25SU、BL47XU、BL37XU、BL32B2 |
本研究会は、蛍光X線ホログラフィーおよび光電子ホログラフィーなどの先端原子構造解析技術を核とする研究会です。本技術は注目元素周辺の三次元原子配列を直接可視化できる手法であり、結晶中のドーパントのサイト決定に威力を発揮します。さらに、周辺原子の変位にも敏感であるため混晶系の格子歪み評価にも適用可能です。これまで半導体、超伝導体、磁性材料、強誘電体などの機能性材料におけるドーパント構造、半導体界面欠陥の原子配列、金属含有タンパク質の局所構造などを明らかにしており、物性発現機構に対する新しい知見を提供してきました。また、これらの手法に研究者が自由にアクセスできるよう、測定・解析プラットフォームの整備を進めてきました。第1期から第7期にかけて、基礎測定技術の確立に加え、価数選択測定、外場中測定、極低温測定、高圧力印加測定などの応用測定技術の開発と実証を進めてきました。その結果、本技術を利用する研究者層も着実に広がり、原子分解能ホログラフィーを利用した研究基盤の整備が進んでいます。
第8期では、SPring-8-IIへのアップグレードを見据え、集光X線を利用した微小試料・微小領域の測定技術の高度化、不均一・非平衡系材料の計測手法開発など、新しい測定領域の開拓に向けた検討を進めます。一方、これまで本研究会で推進してきた価数選択測定、高圧力下測定などの応用技術についても継続的に発展させ、より多様な物質系への適用を進めます。これにより、原子分解能ホログラフィーの研究分野を拡張していきます。さらに、近年発展が著しいデータ科学的手法との連携も視野に入れ、大量データの効率的解析や構造情報抽出手法の高度化など、新しい解析基盤の構築についても検討を進めます。本研究会では、参加者間の議論と交流を通して多様な研究分野からのニーズを取りまとめ、測定技術および解析技術の研究開発に反映させます。以上により、新規ユーザーの開拓と研究分野の拡大を図ることを本研究会の目的とします。