| SPring-8 | BL01B1, BL08W, BL09XU, BL13XU, BL17SU, BL25SU, BL37XU, BL39XU, BL47XU |
| SACLA | BL2, BL3 |
| NanoTerasu | BL02U, BL06U, BL13U |
スピンと電荷の自由度を物質の多様な機能として活かす、ナノスピントロニクスの研究は、巨大磁気抵抗効果の発見とその磁気ヘッドへの応用に端を発し、不揮発性磁気メモリやマイクロ波発振器など多様な製品を産み出す学術基盤として日本が世界をリードしている。この分野では、先端計測基盤技術を有するSPring-8の利活用についても多数の実績があるが、これまでは各大学・研究機関における小規模かつ個別の研究に限定され、研究分野が求めるデバイスまでを見据えた計測基盤技術としての役割が不明瞭であった。特に、ナノスピントロニクスは基礎現象の発見と理解がイノベーションに直結する産学共創の研究分野として位置づけられている。例えば、強磁性/非磁性界面におけるジャロシンスキー守谷相互作用の発現や、スカーミオンなどのトポロジカルスピン構造の創製、強磁性/非磁性界面におけるスピン軌道トルクの活用、電場による磁性制御など、基礎科学的かつ工学的にも重要な数々の進展が見られる。
本研究会は、5年間の活動を行ってきた分野融合研究グループ「ナノデバイス科学」をさらに発展させ、ナノスピントロニクスの研究に重点をおいた研究会とする。SPring-8およびNanoTerasuの各種ビームラインを横断的に利用することにより、ナノスピントロニクスの先端的研究を進める研究者および学生会員で構成する。放射光を利用した研究であれば、その研究手法は特に限定しない。定期的な研究会やシンポジウムを開催し、国内・国外の最新の研究動向に関する情報交換や議論を行う。また、国際交流も含めた研究成果の発信を進めることにより、ナノスピントロニクスの研究におけるSPring-8およびNanoTerasuの存在感を示していく。さらに、SPring-8 II をはじめとする次期放射光光源に期待される、ビームライン性能や研究手法、新しいサイエンスなどについても、積極的な提言を行うことを目標とする。