特定放射光施設ユーザー協同体(SpRUC)

放射光構造生物学研究会
研究分野 生命科学
関連するビームライン                      
SPring-8 BL12B2, BL26B1, BL32XU, BL38B1, BL41XU, BL44XU, BL45XU
SACLA BL2, BL3
NanoTerasuBL09U
研究会連絡先(問い合わせ窓口) 當舎 武彦
所属:兵庫県立大学
Email: ttosha (at) sci.u-hyogo.ac.jp
研究会の概要、活動目標・目的

タンパク質や核酸などの巨大生体分子の立体構造解析は、生命現象を分子論的に理解するため、また合理的医薬品設計やタンパク質工学など産業利用のためにも、今や欠くことのできない研究手法である。タンパク質立体構造データベース(PDB)に登録されている構造情報の多くは結晶解析法で得られたものであり、放射光を利用した原子分解能の立体構造解析は生体分子の構造情報の詳細を知るうえで必要不可欠の研究手法となっている。近年では、X線小角散乱や振動分光法、X線吸収微細構造解析(XAFS)、低温電子顕微鏡法(CryoEM)や核磁気共鳴(NMR)などの構造解析手法と時間分解計測手法、更には理論計算を併用した相関構造生物学研究が精力的に推進され、多様な階層における生体分子の構造と機能の関係の解明に大きく貢献している。
多様な生命機能を担う生体高分子はその性状も多様で、放射光ビームラインに求められる性能も試料の多様性と同様幅広い。SPring-8ではJASRIが運用する共用ビームラインだけでなく、理化学研究所や大阪大学蛋白質研究所などが管理運用するビームラインも存在しており、利用研究者の所属機関も広く産学官にわたっている。これらの多様な研究環境を有効活用してもらうため、2017年度に開始された「創薬等先端技術支援基盤プラットフォーム(BINDS)」事業では、低温透過型電子顕微鏡(CryoTEM)やNMRなど放射光以外の手法との連携が進められている。また、大きく進展したXFELの動的構造解析の利用についても解析の多様化を他の手法と連携して進めている状況にある。
こうした中、2021年度よりSPring-8におけるCryoTEMの共用が開始され、BL38B1におけるbioSAXSとともにL1分科会に加わった。2022年度には分科会もSB分科会として再編され、BINDS事業も和文名称が「生命科学・創薬研究支援基盤事業」と変更の上で開始された。また、NanoTerasuが2024年より運用開始されるとともに、次期光源SPring-8-IIのアップグレード計画も進められており、今後の利用者への対応が求められている状況にある。以上のような構造生物学を取り巻く現状を踏まえ、本研究会はSPring-8と構造生物学研究者を繋ぐ役割を担い、放射光構造生物学のさらなる発展を目的とする。