SPring-8利用者懇談会研究会

研究会の名称

構造物性研究会 / Structural Materials Science

代表者、副代表者

代表者
氏名 有馬 孝尚 / ARIMA TAKAHISA
所属 東北大学 / Tohoku University
連絡先 arima( at )tagen.tohoku.ac.jp

副代表者
氏名 西堀 英治 / NISHIBORI EIJI
所属 名古屋大学 / Nagoya University
連絡先 o47271a( at )cc.nagoya-u.ac.jp

研究会の活動目標・目的

 これまで、SPring-8における構造物性の研究は、強相関電子系物質、フラーレン関連物質、ゼオライト、ヘビーフェルミオン関連物質等の新奇な物性の起源にかかわる結晶構造の特徴を解明するために行われ、物理学・化学・地球科学などの幅広い分野にわたる多くの研究者により多数の成果を輩出してきた。SPring-8 の建設から10年が経過し、測定法やデータ解析法の急速な進展により、SPring-8の構造物性研究への要望も単純な結晶構造解析にとどまらず、回折・散乱、分光、イメージングなどの手法を組み合わせた多角的な計測や、温度、光、圧力、ガス雰囲気などの外場に対する応答を調べるダイナミクス研究へと、SPring-8の持つ光源の特性を生かした先端研究へと様変わりしつつある。

 構造物性研究会は、強相関物質、有機導体、フラーレン・ナノチューブ、新規磁性体や高分子材料など様々な物質群、また、それらによって形作られるナノ構造および複合材料の産み出す新規な物性現象の機構解明を実現するための研究者集団であり、SPring-8における構造物性研究のコアとなることを目指し結成するものである。

 本研究会の主な活動内容としては、

1)SPring-8のパルス特性を利用した外場と同期した時分割測定といった構造ダイナミクスの研究
2)BL02B1、BL02B2を中心とした,単結晶構造物性・粉末構造物性研究
3)低エミッタンスを利用した薄膜化した材料の構造物性研究
4)光照射下やデバイス化した材料の動作環境下での物性同時測定
5)高圧・極低温下での物質探索を目指した構造物性研究
6)測定・解析法のルーチン化による、物質開拓を目指したユーザーの取り込み
など、構造物性研究を必要とするサイエンスとそれに最も適合した実験手法を議論し、それらをSPring-8の高度化への要望として提言していきたい。

 上記のような本研究会の活発的な活動により、先導的な構造物性研究を実現し、様々な材料・物質群の構造物性の普遍的な研究技術基盤を創り出すことにより、研究分野や材料の異質性を解消し、分野の横断的融合を目指していきたい。


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