SPring-8利用者懇談会研究会

研究会の名称

スピン・電子運動量密度研究会 / Spin and Electron Momentum Densities

代表者、副代表者

代表者
氏名 小泉 昭久 / Koizumi, Akihisa
所属 兵庫県立大学大学院 物質理学研究科 / Graduate School of Material Science, University of Hyogo
連絡先 akihisa( at )sci.u-hyogo.ac.jp

副代表者
氏名 櫻井 浩 / Sakurai, Hiroshi
所属 群馬大学 工学部 電気電子工学科 / Faculty of Engineering, Gunma University
連絡先 sakuraih( at )el.gunma-u.ac.jp

研究会の活動目標・目的

 当研究会は、BL08Wの 高分解能コンプトン散乱、及び 磁気コンプトン散乱スペクトロメータを利用した研究を行っているメンバーにより構成される。コンプトン散乱実験には、試料形態(固体、液体、気体)によらず測定可能であることや、実験条件(温度、磁場、圧力)に対する制約が無いとう特徴があることから、これを活かし、強相関系物質、磁性体試料、薄膜試料、溶融金属、希ガス・分子気体等を対象に、様々な実験条件下での研究が行われ、コンプトン実験ならではの成果を挙げてきた。そこで、今期の研究会では、これまでの活動を踏まえて、以下のような目的の下に活動を行なう。

1.これまでの研究の特徴を生かし発展させるべく情報交換を行い、実験、解析の相互提案や支援、及び 新規ユーザー、新規サイエンスの開拓支援も行う。また、分子軌道計算などの汎用データ解析プログラムの整備を行う。

2.「SPring-8における近未来の利用研究の展望」において提案している内容の具体化を検討する。キーワードとして、“強相関”、“スピントロニクス”、“有機磁性・伝導体”、“極端条件・非平衡条件(高温、高圧、Warm Dense Matter、プラズマ等)” 等が挙げられる。これらは、現在の活動の発展的将来と位置づけられる。

3.基礎研究に加えて、社会的要請に密接に関係した分野(実用材料等)での応用研究テーマの拡大を行う。キーワードとしては、環境、エネルギー・資源 等が挙げられる。これに関連して、高エネルギーX線の特徴を利用したin-situ測定の可能性を検討する。

4.以上には、SPring-8の次期計画と密接に関連する事項が含まれていると考えられるため、将来的に、どのようなハードウエアが必要か検討し、施設に対しても提案してゆきたい。一例として、アンジュレーターの利用を考慮した移相子の開発などが挙げられる。

5.上記の目的を達成するため、共同の外部資金獲得を検討する。

 実際の活動については、研究会メンバーの多くが参加する学会(物理学会、放射光学会等)に合わせて会合を開く予定である。また、国際会議(IXS2010)において海外ユーザーからの意見収集、インターネットを利用した情報交換 も行ないたいと考えている。


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