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SPring-8利用者懇談会改編についての
パブリックコメントの結果と利用者懇談会の考え方

平成23年10月7日から10月27日までの間でSPring-8利用者懇談会改編についてこれまで改編検討ワーキング(WG)・評議員会等で議論してきました改編内容について、会員等に広くパブリックコメントの募集を行い、3件の意見が寄せられました。これらの意見を11月2日の評議員会で検討し、利用者懇談会の考え方として以下のとおり纏めました。
なお、お寄せいただいたご意見等につきましては、適宜要約させていただいております。
今回、ご意見等をお寄せいただいた方々のご協力に厚く御礼申し上げます。

SPring-8利用者懇談会
会長 雨宮 慶幸

意見の主旨 SPring-8利用者懇談会の考え方
1)会員資格に関し,いわゆる「自動登録」ではなく,せめて「意思確認」行為が伴うべきではないか。すなわち,
 現・登録資格保有者 → メールにて意思確認(未回答者は取りあえず登録)
 新規ユーザー → JASRIでのユーザーカード発行時に意思確認
 どこまで,本改編が周知徹底されているかは不明だが,全ユーザーの約80%非会員)はこの動きについても知らないであろうし、「勝手に会員登録された」ということになるのは,良くないと考える。新規ユーザーには,原則として会員となることをJASRIからアナウンスしてもらい,本人合意を得ることが必要。
2)「任期」の規定(第11条)において,「機関代表」の任期も2年とされているが下名が所属する組織の代表は1年毎に交代する。他組織等の状況も調査の上で,各組織代表に交渉されるよう求めたい。
3)「総会」の規定(第14条)において,総会成立条件に関する規定がない。現・閾値(正会員の1/20以上)を大幅に下げるのは止む無しとし,必ず会則に規定すべき事項と考える。(規定がなければ,会長一人でも原理上は総会が成立する!)
以 上
1)登録施設利用促進機関(JASRI)と連携し会員資格の付与時=SPring-8のユーザー登録時には「SPring-8ユーザー協同体」(以下、当会という)への会員になることを表示し周知します。また、既ユーザー登録者で当会の会員資格を保有される方には追ってe-mail等で趣旨等を連絡し周知いたします。なお、当会の趣旨及び機能を発揮するためにはSPring-8を利用しているユーザーは原則会員になっていただくこととします。但し、入会を辞退する方がいる場合は別途個別に対応させていただきます。
2)代表機関の選出は2年毎に総会で決定することとしているが、代表機関からの機関代表者の選出は各機関で決めることとなる。機関代表者が役職任期の関係で途中交代又は1年毎に交代しても空白とならなければ問題ありません。
3)当会は任意団体であり、総会の成立条件等は特に法律等で定められていません。、但しご指摘のように会長1人で総会が成立するようなことがないよう、総会の案内は必ず会員へ行った上で何らかのガイドラインを決めたいと思います。
会員資格は第4条によると
 「本会の会員はSPring‐8を利用する全ての利用者とし、ユーザー登録時に本会に入会するものとみなす。」とあります。この場合、実験はしないが SPring-8 の利用や研究成果に関心を持つ研究者、特に理論研究者の登録が排除されてしまうと危惧します。このような研究者に対する登録ルートを確保する必要があるのではないでしょうか。
会員資格である「SPring-8を利用する全ての利用者の定義」は左記のように実験はしないがSPring-8の研究に関心を持たれる理論研究者も含むように考えます。
現在の登録施設利用促進機関の行っているユーザー登録のシステムはそのような研究者でも登録が可能なので排除されることはありません。但し、3年間、ユーザーのマイページにログインしないと自動退会の対象となります。
SPring-8利用者懇談会改編の主旨に関しましては,基本的には賛同いたします。
ただ,これまで利用促進委員会のもとで研究会の世話人代表をしてきた者として研究会メンバーと、利用懇会員との関係,対応が、これまでと大きく異なる可能性があるので,会員資格「=SPring-8の利用者」に関して、もう少しはっきりしておく必要があると思います。
問題になりそうな現状として,
1.研究会メンバーである利用懇会員は必ずしも,SPring-8施設を訪れて実際に登録利用している「ユーザ」でないこともある。
2.例えば,「理論研究会」のように,実際のSPring-8で実験をする可能性が非常に低い(と予想される)方がメンバーになっている場合はどうなるのか。
3.User Society からUser community への改編の目的はユーザと懇談会の会員の構成をほぼ等しくする目的だと思いますが,その中の研究会の場合その構成員は全体から見てどうあるべきなのか,会員が必ずどこかの研究会に所属する必要があるのか等の問題点を検討する必要があるとかんがえます。
それとは別の問題ですが,これまでの懇談会のあり方を見ていると,懇談会からの発信が少なく,特にSPring-8に関する現状や将来についての情報がほとんど会員に伝わっておらず,会員になるメリットがないと感じていました。
懇談会、ユーザ協同体の会則(会則案)の第3条にある「活動」について利用制度、高度化、いずれもほとんど決定寸前の事項が施設側から説明される状態で、第2条にある「ユーザと学術、産業界の架け橋」というよりは、SPring-8施設側の計画を「事後承諾する」ようなお飾りの組織になっているのとさえ思われる事柄も多々あります。(私感に過ぎないかもしれませんが)
これらの条項はユーザ協同体にとって非常に重要な事項でありながら,これまでおろそかにしてきた部分だとかんがえます。
その原因の一つは、懇談会と施設側の関係が曖昧で,種々の会議でも、どちらの立場の意見なのかよくわからず,建設的な議論を戦わせる場として機能していないところにあると思いました。
SPring-8がどうなっているのか、これからどうなるのかが、ユーザが一番関心を持つ部分であり,SPring-8を将来にわたって十分活用するための活発な議論ができる場になるように,会長−評議員、幹事会、代表者会議の関係とそれぞれの構成員の立場をはっきりさせることが重要と思います。
(1.と2.に関して)ユーザー登録を行った者をユーザーと考える方針です。すなわち、1)採択課題実験に実際には参加しない共同研究者、2)どの採択課題にも属さない方(たとえば、課題が不採択だった申請者や潜在ユーザー等)でも、ユーザー登録を行えばユーザーと見なす方針です。現会員でSPring-8のユーザー登録をされていない方には、ユーザー登録を行っていただくようアナウンスを行う予定です。
(3.に関して)会員には、強制ではありませんが、研究会に所属することを進める方針です。各研究会は、当該研究会の趣旨と活動を積極的に会員に知らせ、所属する会員が増え、研究会活動が活性化するように努めて頂きたいと思っています。
ご指摘の問題点は、そのとおりだと思います。利用懇の果たすべき役割が、SPring-8のフェーズ(建設期、利用期、円熟期)で異なるにもかかわらず、そのようになっていないことが、組織化率低下の一因であることは否めません。今回の改編は、そのことを十分に反省した上で、本来の役割をが果たせるよう取り組む所存です。
施設側との関係については、登録施設利用促進機関と協力協定を締結し、円滑な情報交換を行いつつ、ユーザーコミュニティとして意見を取り纏め、施設側へ伝えることを目指しています。新たな仕掛けとしては、新組織の諮問機関的な役割を果たす「代表機関」を選定し、そこから選任された機関代表者等で構成する代表機関会議を立ち上げます。会長、幹事、評議員と代表機関会議は、異なる視点からSPirng-8の在り方等を議論できることが、議論の活性化に繋がることを期待しています。

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