核共鳴非弾性散乱による酵素ニトロゲナーゼの振動状態の測定
問い合わせ番号
SOL-0000001309
ビームライン
BL09XU(HAXPES I)
学術利用キーワード
A. 試料 | 有機材料 |
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B. 試料詳細 | 蛋白質, 環境関連物質 |
C. 手法 | 非弾性散乱, 核励起、メスバウアー過程 |
D. 手法の詳細 | 核励起及び核共鳴 |
E. 付加的測定条件 | 低温(〜液体窒素), 時分割(ナノ秒) |
F. エネルギー領域 | X線(4~40 keV) |
G. 目的・欲しい情報 | 局所構造, フォノン |
産業利用キーワード
階層1 | 環境, 製薬 |
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階層2 | 触媒, ドラッグデザイン |
階層3 | タンパク質 |
階層4 | 局所構造 |
階層5 | 散乱 |
分類
A80.34 触媒化学, A80.40 環境材料
利用事例本文
核共鳴非弾性散乱はある特定の元素のフォノン状態密度を調べることのできるユニークな手法です。この手法を用いることで、メスバウアー元素を含む固体、液体、非晶質等の局所振動状態を測定することができます。核共鳴散乱がメスバウアー元素だけにより生じることから、タンパク質などの高分子試料中でも、特定の元素の振動状態だけをとりだして解析することが可能です。
図に示すのは、ニトロゲナーゼ酵素について測定したフォノン状態密度です。この結果から、それぞれの振動モードがどのように寄与しているかがわかりました。
図 ニトロゲナーゼ酵素のフォノン状態密度(a)。
(b)に示すねじれのモードが10 meV付近のピークとして現れています。
画像ファイルの出典
所内報
誌名
Research Frontiers 2003
ページ
69
測定手法
画像ファイルの出典
測定準備に必要なおおよその時間
測定装置
参考文献
関連する手法
アンケート
SPring-8だからできた測定。他の施設では不可能もしくは難しい
本ビームラインの主力装置を使っている
同種実験は本ビームラインの課題の30%以上を占めている
測定の難易度
中程度
データ解析の難易度
中程度
図に示した全てのデータを取るのにかかったシフト数
2~3シフト