圧力スケールの確立:ダイヤモンドのラマンシフト法
問い合わせ番号
SOL-0000001324
ビームライン
BL10XU(高圧構造物性)
学術利用キーワード
| A. 試料 | 計測法、装置に関する研究 |
|---|---|
| B. 試料詳細 | 絶縁体・セラミックス, 結晶性固体 |
| C. 手法 | X線回折 |
| D. 手法の詳細 | 粉末結晶構造解析 |
| E. 付加的測定条件 | マイクロビーム(>10μm), 高圧(DAC) |
| F. エネルギー領域 | X線(>40 keV) |
| G. 目的・欲しい情報 | 結晶構造 |
産業利用キーワード
| 階層1 | その他 |
|---|---|
| 階層2 | |
| 階層3 | |
| 階層4 | 密度, 結晶弾性率 |
| 階層5 | 回折 |
分類
M10.20 粉末結晶回折
利用事例本文
本事例では数百GPa領域(1GPaは約1万気圧)における新たな圧力スケール法を確立しています。静的な高圧力実験法においては、特にDACを用いた実験では、ルビー蛍光法による約70GPaまでの圧力スケールが確立されていますが、それ以上の圧力領域ではPtやAu等の状態方程式が判明した物質の格子定数を測定すること、すなわちX線回折法で圧力を測定するのが唯一の方法と考えられています。なお、100GPa以上のX線回折実験は放射光実験以外では行えません。本事例ではDAC試料内部の圧力をBL10XUでのX線回折から測定し、同時にダイヤモンドアンヴィルの試料接触表面におけるラマンシフトを測定して図のようなスケーリングを行いました。この結果、約300GPaまでの新たな圧力スケールが得られ、実験室系での応用も期待されています(Y. Akahama et al., Journal of Applied Physics, 96(2004)3748)。
図 Ptスケールとダイヤモンドラマンシフトの関係
[ Y. Akahama and H. Kawamura, Journal of Applied Physics 96, 3748-3751 (2004), Fig. 2,
©2004 American Institute of Physics ]
画像ファイルの出典
私信等、その他
詳細
兵庫県立大 赤浜裕一氏提供
測定手法
ダイヤモンドアンヴィルセル(DAC)は、10-3mm以下の試料を金属ガスケットと共にダイヤモンドで挟み込んで強く押し込むことによって高圧発生させる装置です。ダイヤモンドがX線(15keV以上)に対してほぼ透明なため、試料に対して超高圧下でのX線回折測定が可能です。しかし、発生圧力を高くすればするほど試料体積が微小になるため、高輝度のX線源の使用が不可欠となります。BL10XUでは高輝度の放射光X線をさらに集光した結果、超高圧条件や軽元素、さらに温度環境を変化させてのX線回折実験が可能になりました。また、高精度の強度解析が可能となり、高圧下に置かれた試料の精密な結晶構造解析が行われるようになりました。
図 ダイヤモンドアンヴィルセルの構造と各種DACの写真
画像ファイルの出典
BL評価プレゼン資料
測定準備に必要なおおよその時間
4 時間
測定装置
| 装置名 | 目的 | 性能 |
|---|---|---|
| DAC-X線回折装置 | 超高圧下でのX線回折測定 | 300GPaでのX線回折測定 |
参考文献
関連する手法
粉末X線回折、単結晶X線回折、ラマン散乱
アンケート
SPring-8だからできた測定。他の施設では不可能もしくは難しい
本ビームラインの主力装置を使っている
測定の難易度
熟練が必要
データ解析の難易度
初心者でもOK
図に示した全てのデータを取るのにかかったシフト数
4~9シフト



