大型放射光施設 SPring-8

コンテンツへジャンプする
» ENGLISH
パーソナルツール
 

BL19B2 多軸回折計

問い合わせ番号

INS-0000000466

多軸回折計

   BL19B2の多軸回折計(HUBER社製)は第2ハッチの上流側に設置されています。当装置は様々な産業分野で必要とされるX線回折・散乱実験に対応しています。実施例が多いのはX線回折による残留応力測定,微小角入射X線散乱/回折およびX線反射率測定による薄膜又は表面の構造解析などです。またユーザーによる装置持込のX線回折実験など種々の回折実験を実施することができます。

 回折計の基本的な構成はゴニオ部が4軸(χ, φ, θ, θz)、検出部が2軸(2θ、2θz)、これにさらにアナライザー部(ωa, 2θa)が付加して計8軸の構成になっています(Fig.1参照)。χクレードルはC型を採用しているため、2θが約160°までの広い散乱角を確保することができます。

 試料ステージはφステージ上に自動Zステージがあり、その上に自動XYステージ・自動シーベルステージ等を取り付けることができます。直径約200mm、厚み約50μmのカプトンドームを用いたHeガス置換型サンプルホルダーを用意しています。試料加熱装置など、ユーザーによる持ち込み装置の取付けも可能です。装置持込の場合は事前に担当者にお問い合わせ下さい。

 回折計上流部に自動4象限スリットが設置されておりビームサイズは任意に変えることができます。入射X線の強度はイオンチェンバーで計測します。

 X線検出器はシンチレーションカウンター(NaI)、イメージングプレート(20cm×40cm)、PILATUSなどを利用することができます。また受光側に自動4象限スリット(2台)、ソーラスリット、アナライザー(Si・Ge・LiF)を準備しています。

 産業利用推進室のホームページ(http://support.spring8.or.jp/)には、産業利用ビームラインⅠ、Ⅱ、Ⅲ(BL19B2、BL14B2、BL46XU)の詳細な情報があります。産業利用ビームライン/BL19B2/多軸回折のページをご参照ください。

 新規に実験をご計画されている方や、ご不明な点がございましたらお気軽に担当者までお問い合わせください。

 

Fig.1.多軸回折計

Fig.1.多軸回折計

最終変更日 2022-05-06 15:31