ナビゲーション


BL25SU 概要

問い合わせ番号

INS-0000000489

ビームラインの概要

  BL25SUは、文部科学省・元素戦略プロジェクト(研究拠点形成型)における軟X線ナノビーム利用要請に対応するとともに、高輝度軟X線のより高度な利用を行うため、2013B期終了後に大幅な改造を行い、2014B期より改造後のビームラインでの共用となります。以下に改造後のビームライン情報を示します。
   BL25SUは固体物質の電子状態や磁気状態、さらに、表面構造などを円偏光軟X線によって解明することを目的としています。光源であるツインヘリカルアンジュレーターは、2台のヘリカルアンジュレーター(それぞれ、長さ1.5 m)で構成され、左回り、または右回り円偏光軟X線を選択して生成します。円偏光のヘリシティーは、キッカーシステムによって周期条件での切り替えが可能であり、0.1、1、10 Hzの3種のモードが使用できます。ビームラインは、Aブランチ(マイクロビームブランチ)とBブランチ(ナノビームブランチ)で構成されます。A、B各ブランチは、前置鏡の切り替えによりタイムシェア利用となっています。AブランチではE/ΔE > 10000 @1 keVの高分解能の軟X線(0.12〜2 keV)が利用でき、エンドステーションには、二次元表示型光電子アナライザー(2D-PES)、光電子顕微鏡(PEEM)、光電子分光(PES)装置が配置されています。一方、Bブランチ(ナノビームブランチ)におけるエネルギー分解能(E/ΔE > 3000)はAブランチに比べて劣りますが、その代わりに高フラックスの軟X線(0.2〜2 keV)が利用できます。BブランチにはX線磁気円二色性(XMCD)装置が設置されています。Bブランチ最下流のナノビームXMCD装置は、元素戦略プロジェクト(研究拠点形成型)<磁性材料研究拠点>により導入されました。ナノビームXMCD装置では、フレネルゾーンプレート(FZP)により集光されたφ100 nm以下のナノビームを利用します。試料空間の真空度は実験装置により異なりますが、原則として超高真空下(10-8 〜 10-7 Pa台)で行われます。なお、本ビームラインでは放射性物質および活性ガスを用いた実験はできません。

<用語>
  • 二次元表示型光電子アナライザー(Two-dimensional photoelectron spectroscopy, 2D-PES)
  • 光電子顕微鏡 (photoemission electron microscope, PEEM)
  • 光電子分光 (photoemission electron spectroscopy, PES)
  • X線磁気円二色性 (X-ray magnetic circular dichroism, XMCD)
  • フレネルゾーンプレート (Fresnel zone plate, FZP)
  • 光電子回折 (photoelectron diffraction, PED)
  • ツインヘリカルアンジュレーター (twin helical undulators, THU)
  • 挿入光源(アンジュレーター) (insertion device, ID)

研究分野

<Aブランチ>
  • 光電子分光(PES)、角度分解光電子分光(ARPES)による電子状態・バンド構造の研究
  • 光電子回折(PED)による表面原子配列の解析
  • 光電子顕微鏡(PEEM)による磁区・局所電子状態観測、磁気ダイナミクス解析
<Bブランチ>
  • X線磁気円二色性(XMCD)による元素選択磁気状態の研究、ナノビームを利用した磁気状態解析

キーワード

  • 科学的分野
    固体軟X線分光, 電子状態, 磁気状態, 磁区, 原子配列, 磁気ダイナミクス
  • 装置
    ツインヘリカルアンジュレーター, 不等間隔刻線回折格子分光器, 角度分解光電子分光装置, X線磁気円二色性装置, 二次元表示型光電子アナライザー, 光電子顕微鏡装置, パルスレーザー, 軟X線ナノビーム

光源と光学系

  • 光源
  • ツインヘリカルアンジュレーター(THU) は、円偏光反転のために設計されています。THU は、2台のヘリカルアンジュレーターと、これらのアンジュレーター位置でバンプ電子軌道を形成するための5台のキッカー電磁石で構成されています。バンプ軌道を第一アンジュレーター(ID1)で形成する場合, ID1で発生する放射光は軸外に放出され、第二アンジュレーター(ID2)からの放射光のみが排他的にビームラインに導かれます。ヘリシティはバンプ軌道をID1とID2、それぞれの位置に切り替えることによって反転できます。スイッチングは0.1Hz(台形波)、1Hz(台形波)、10Hz(正弦波)の3種類の周期モードで利用できます。ヘリシティー切り替えは磁気円二色性実験のほか、光電子回折実験や光電子顕微鏡実験で多く利用されています。

  • ビームライン
  • 光学ハッチ内の最上流にある縦集光ミラー(M0a、M0b)のステージを移動することで、A・Bの各ブランチに排他選択的に光が導かれます。メカニカルベントミラー(M1, ※注)で横集光されたのち、球面鏡(M21, M22)と不等間隔刻線回折格子(G)を用いて分光されます。M2とGの組み合わせにより実験目的に合ったエネルギー帯域、エネルギー分解能およびビームフラックスを選択できます。Aブランチでは主に高エネルギー分解能(E/ΔE >10000)、Bブランチでは主に高フラックス(〜1012 photons/sec)を狙った設計となっています。Aブランチでは水平化ミラー(MFa)、Bブランチでは不等間隔刻線回折格子(Gb)から出射されたビームは水平に保たれます(Aブランチ: 地上より約1532 mm、Bブランチ: 〜1344 mm)。各実験装置の上流に設置された専用の後置集光ミラー(M31〜33, M41〜43)でビームが集光されます。Aブランチは上流から2D-PES、PEEM、PES装置が設置されています。BブランチはXMCD実験のためのブランチで、上流からパルス強磁場XMCD装置、電磁石XMCD装置、ナノXMCD装置が設置されています。ビームサイズは、Aブランチでは10〜100µm程度、ナノXMCD装置を除くBブランチの装置では数10〜数100 µm、ナノXMCD装置ではFZPを用いてφ100 nm以下に集光されます(ビームサイズは、光学コンポーネントの設定に依存して変化します)。 レーザーブースから供給されるパルスレーザー(Ti: Sapphire (λ=800 nm)、84 MHz, 70 fs-width, (再生増幅器使用時は5 kHz, 120 fs-width))は現在、時間分解PEEM実験の試料励起源として利用されています。

    ※注.図では、A, B各ブランチの光学コンポーネントであることを添字a, bを付記して示しています。M21, M22, G, M31〜33, M41〜43およびスリット(S1, S2)についても同様です。



  • 試料位置のX線


   Aブランチ     Bブランチ 
   エネルギー帯域    0.12 〜 2.0 keV    0.2 〜 2.0 keV
   エネルギー分解能(最適化時)    E/ΔE > 10000    E/ΔE > 3000
   光束    〜1011 photons/s    〜1012 photons/s
(ナノビーム: 〜109 photon/s)
  ビームサイズ   100 nm 〜 数100 µm(装置により異なります。)

※上記は全て、光学コンポーネントの設定に依存して変化します。詳細はお問い合わせ下さい。

実験ステーション

<Aブランチ> <Bブランチ>

文献検索

BL25SU PUBLICATION SEARCH

 

連絡先

(注)e-mailアドレスは@マーク以下を省略していますので、アカウントの後に@spring8.or.jpを付けてください。

中村 哲也
(公財)高輝度光科学研究センター(JASRI)
〒679-5198 兵庫県佐用郡佐用町光都1丁目1-1
Phone : 0791-58-0833
FAX : 0791-58-0830
e-mail : naka

室 隆桂之
(公財)高輝度光科学研究センター(JASRI)
〒679-5198 兵庫県佐用郡佐用町光都1丁目1-1
Phone : 0791-58-0833
FAX : 0791-58-0830
e-mail : muro

大河内 拓雄
(公財)高輝度光科学研究センター(JASRI)
〒679-5198 兵庫県佐用郡佐用町光都1丁目1-1
Phone : 0791-58-0833
Fax : 0791-58-0830
e-mail : o-taku

小谷 佳範
(公財)高輝度光科学研究センター(JASRI)
〒679-5198 兵庫県佐用郡佐用町光都1丁目1-1
Phone : 0791-58-0833
Fax : 0791-58-0830
e-mail : ykotani

最終変更日 2016-05-31 11:17
カレンダー