| SPring-8 | BL01B1, BL09XU, BL13XU, BL14B2,BL27SU, BL28B2, BL37XU, BL39XU, BL43IR |
| SACLA | BL1 |
| NanoTerasu | BL07U, BL08U |
固体?液体界面は、電池・電解・腐食防食・不均一触媒といったエネルギー・環境材料分野に加え、濡れや摩擦・潤滑、高分子材料の機能発現など、極めて広範な実用現象の反応場として重要な役割を担っている。しかし界面では、化学反応、電荷移動、物質移動、構造緩和が同時並行かつ相互に強く影響して進行し、時間・空間スケールも多岐にわたるため、非平衡統計力学にも関わる未解明課題が数多く残されている。これらの本質理解には、実環境下で界面全体を同時に捉える高度なその場(in situ/operando)計測と、それに基づく統合的解析が不可欠である。本研究会は、固液界面を「固体表面」と「液体側」に分離して扱う従来の枠組みを超え、電位・電流・光・温度・応力・流れなどの外場に応答して、固体側と液体側の構造・電子状態が連関する一つの動的現象系として界面機能を理解することを目的とする。特に、液体側(溶媒・イオン・反応種)を単なる環境としてではなく、固体と不可分な「材料の一部」と捉える立場に立ち、界面における協奏的な機能発現の理解を目指す。そのため本研究会では、溶媒・イオンの再配列や反応中間体の形成といった液体側の情報と、固体表面の構造・電子状態変化を、同一条件・同時刻で捉える計測・解析手法の高度化を重視する。これにより、電気二重層形成、吸着・脱離過程、反応中間体の安定化機構、濡れ性や摩擦特性の動的変調などを、界面全体の因果関係として解明することを目標とする。放射光科学の観点からは、SPring-8, NanoTerasuをはじめとする放射光・XFEL施設が、「固体側と液体側の連関」を外場印加下(in situ/operando)で捉えるための中核的な計測基盤となる。X線は試料セル越しに界面近傍へアクセス可能であり、元素選択性・化学状態選択性を活かして、固体表面変化と溶媒・イオンの再配列を同時に追跡できる。また回折・散乱・分光を融合した多角的観測により、界面機能発現の因果関係を実験的に可視化し、理論構築や材料設計へと接続する。本研究会は、先端的放射光計測技術を基盤として、実環境・実動作条件を取り込んだ固液界面研究を推進し、未解明現象の本質理解と新規材料・デバイス設計指針の創出に貢献することを目指す。