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「SPRUC 2013 Young Scientist Award」の受賞者の決定について

SPring-8ユーザー協同体
会長 雨宮 慶幸
SPRUC 2013 Young Scientist Award 選考委員会
委員長 水木 純一郎

2013年度に募集しておりました「SPRUC 2013 Young Scientist Award (YSA)」には、締切までに9件の応募がありました。

YSAは、SPring-8の利用法や解析手法の開発に顕著な成果を創出した若手研究者、あるいは測定手法や解析手法は確立された方法であったとしても、SPring-8の特徴を活用し測定対象の分野にとって顕著な成果を創出した若手研究者に与えられる賞です。

このような観点から、SPRUC 2013 Young Scientist Award選考委員会において厳正な審査を行った結果、下記の2名の受賞者が決定しました。

受賞者 Alexander Gray/ SLAC National Accelerator Laboratory
受賞理由 SPring-8で開発されたHAXPESの手法を利用し、3年間で著名なジャーナルに6報のFIRST AUTHOR論文を発表している。特に、永い間論争が続いていた希薄磁性物質の電子状態の問題を、硬X線角度分解光電子分光法(HARPES)によって実験的に解決した。Gray氏はこれらのすべての研究において中心的な役割を果たしている。さらにこれらの研究成果に対して著名学会で多くの招待講演、口頭発表を行なっており、研究者としての能力が高く、将来が期待される若手研究者である。
受賞者 伊藤 啓太(ITO Keita)/ 筑波大学大学院 数理物質科学研究科
受賞理由 SPring-8を利用しXMCD測定を中心にした磁性薄膜に関する研究において顕著な成果を上げ、短期間に著名なジャーナルに複数の論文をすべてFIRST AUTHORとして発表している。これらの仕事は伊藤氏が中心になって進められ、研究者としての能力の高さが評価できる研究成果となっている。