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「SPRUC 2015 Young Scientist Award」の受賞者の決定について

 2015年度、募集しておりました「SPRUC 2015 Young Scientist Award(YSA)」には締切までに14件の応募がありSPRUC 2015 Young Scientist Award選考委員会において、厳正な審査をした結果、下記の2名の受賞者が決定しましたので公表します。

YSAは、SPring-8の利用法や解析手法の開発に顕著な成果を創出した若手研究者、あるいは測定手法や解析手法は確立された方法であったとしても、SPring-8の特徴を活用し測定対象の分野にとって顕著な成果を創出した若手研究者に与えられる賞である。
 
 このような観点から今回は14名の候補者の中から以下2名の受賞者を決定した。

「SPRUC 2015 Young Scientist Award」
  受賞者
 ケイ・モーガン (モナッシュ大学,オーストラリア)
受賞理由:SPring-8の中尺ビームラインの高コヒーレンスビームを生かした、単一回折格子を用いる新しいX線イメージング手法を開発し、それを重要な遺伝病である嚢胞性線維症の研究に適用した。これにより、マウス気管内壁の数ミクロンしかない粘液の厚さを、非侵襲的にリアルタイムで計測することが初めて可能となった。この成果は国際的に評価の高い医学雑誌に発表され、同疾患の研究におけるブレークスルーとして評価されている。受賞者は、これを始めとして独創的なイメージング手法をこれまで数多く提案してきており、それらの論文からも研究者としての能力の高さがうかがえ、今後の国際的な活躍が期待される。

 松山智至 (大阪大学大学院 工学研究科)
受賞理由:松山智至氏は、世界で初めて硬X 線領域で高分解能かつ色収差なしを実現する硬X線用結像ミラーシステムの研究開発を成功させた。氏は、4枚の超高精度非球面全反射ミラー(楕円ミラー×2,双曲ミラー×2)を用いる光学系を独自の精度解析の基に構築し、色収差,波面収差,コマ収差をほぼゼロにできることを実証した.これは、X線光学系におけるレンズ系やミラー系の持つ色収差・コマ収差といった収差問題を解決し、X線顕微鏡の研究開発に革新をもたらし,これからの放射光を用いたイメージング技術と応用に新しい展望を開いた。よって、SPring-8の若手ユーザーによる優れた業績として讃えるに相応しい業績としてSPRUC Young Scientist Awardを授与することに決定した。


SPring-8ユーザー協同体
 会長 高原 淳
SPRUC 2015 Young Scientist Award選考委員会
 委員長 水木 純一郎


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