科学講演会
当日の様子はこちらをご覧ください。また、科学講演会は、SPring-8 Channel(YouTube)にて公開しています。
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SPring-8を利用している研究者4名を講師として迎え、最新の研究を紹介していただきます。 • 環境と放射光:レアアースから黄砂まで(高橋 嘉夫/広島大学大学院) |
放射光を用いて我々が行った、(i) バングラデシュ地下水のヒ素汚染の発生、(ii) 黄砂による酸性雨の中和、(iii) 微生物によるレアアースの回収、などの環境化学的研究を紹介します。こうした我々の目に見えるマクロな現象を理解するためには、原子レベルの世界を認識することが重要であり、こうしたミクロの世界を見るために放射光が絶対に必要です。このようにして素過程を把握することで、正確な地球の将来予測などにも貢献できると期待されています。 |
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高橋 嘉夫(たかはし よしお) 広島大学 大学院 理学研究科 地球惑星システム学専攻 教授 1回目 10:30-10:55 2回目 13:00-13:25 環境科学 |
日本語の「生きる」という言葉は「息をする」とよく似ています。この事からも分かるように、私たちが生きるには息をすることが不可欠です。それでは最初に息をした時のことを覚えていますか?じつは、生まれて最初の呼吸は、私たちの生死に関わる大問題なのです。誰もが一度は経験したこの人生の一大事がどのようにして進行するのか、SPring-8のX線を使って研究しました。 |
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八木 直人(やぎ なおと) (財)高輝度光科学研究センター 利用研究促進部門 副部門長 1回目 11:00-11:25 2回目 13:30-13:55 ライフサイエンス |
はやぶさ探査機によって小惑星イトカワのサンプルが採取されました。これらのサンプルは100ミクロン以下の小さな粒子から最大限の情報を得るには、SPring-8のような放射光を用いた非破壊分析が有効です。はやぶさ計画の成果とサンプルの初期分析についてお話しします。 |
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土`山 明(つちやま あきら) 大阪大学 大学院 理学研究科 宇宙地球科学専攻 惑星物質学グループ 教授 1回目 11:30-11:55 2回目 14:00-14:25 地球惑星科学 |
世界が直面している諸課題(地球環境持続、クリーンで再生可能エネルギー、資源の枯渇からの回避など)に、我々の身の回りにあまねく存在する気体(二酸化炭素、酸素、窒素)が関わっています。これら気体や水は、身の回りの物質(プラスチック、衣類、食料など)や私たちの体を作っている物質の基本的な元素(C、H, , O, N)を有しています。この気体を自在に操作して、身の回りのものを石油に頼らずに産み出す化学が今まさに望まれています。最近、この化学を展開する上で、ナノサイズの空間を持つ材料が大変重要な役割をすることがわかってきました。この材料の現在と未来についてお話しします。 |
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北川 進(きたがわ すすむ) 京都大学 物質−細胞統合システム拠点 副拠点長 / 教授 1回目 12:00-12:25 2回目 14:30-14:55 物質科学 |
※科学講演会でのカメラ、ビデオ、携帯電話のムービー撮影機能等による撮影は、ご遠慮ください。