液体水銀
問い合わせ番号
SOL-0000001292
ビームライン
BL04B2(高エネルギーX線回折)
学術利用キーワード
A. 試料 | 無機材料 |
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B. 試料詳細 | 液体・融体 |
C. 手法 | X線回折 |
D. 手法の詳細 | 小角散乱 |
E. 付加的測定条件 | 高温(>>500度) |
F. エネルギー領域 | X線(4~40 keV) |
G. 目的・欲しい情報 | 構造変化 |
産業利用キーワード
階層1 | 工業材料, その他 |
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階層2 | |
階層3 | |
階層4 | 液体・非晶質構造 |
階層5 | 小角散乱 |
分類
M20.10 小角散乱
利用事例本文
38keVの高エネルギーX線を用いれば、Hg等の重元素の高温・高圧下での小角散乱データを透過法で測定できます。この方法を用いることで、水銀の高温・高圧下でで起こる金属非金属転移を観察することができます。図に示すのは、液体水銀の小角散乱データです。これより、金属非金属転移が起こる領域で明確な小角散乱が観測され、構造のゆらぎが金属非金属転移を起こしていることが示唆されました。
図1 液体水銀の小角散乱スペクトル
[ K. Tamura, M. Inui, K. Matsuda and D, Ishikawa, リガクジャーナル 35, 28-36 (2004), Fig. 9,
©2004 リガク ]
画像ファイルの出典
原著論文/解説記事
誌名
リガクジャーナル35(2)2004,28-36
図番号
9
測定手法
X線小角散乱は金属流体の密度ゆらぎ等の長距離の情報を得るための強力なツールです。水銀のような重い元素の小角散乱データを得るためには、小角散乱と言えども透過力の強い、高エネルギーX線が必要になってきます。SPring-8の高強度の高エネルギーX線を用いれば、高温・高圧下の微小試料の小角散乱データを精度良く測定することができます。
画像ファイルの出典
図なし
測定準備に必要なおおよその時間
8 時間
測定装置
装置名 | 目的 | 性能 |
---|---|---|
小角散乱回折計 | 小角散乱データの取得 | 38keV |
参考文献
関連する手法
アンケート
SPring-8だからできた測定。他の施設では不可能もしくは難しい
本ビームラインの主力装置を使っている
ユーザー持ち込み装置を使った
測定の難易度
熟練が必要
データ解析の難易度
熟練が必要
図に示した全てのデータを取るのにかかったシフト数
10シフト以上