大型放射光施設 SPring-8

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BL13XU 多軸回折計(実験ハッチ1)

問い合わせ番号

INS-0000000446

多軸回折計(実験ハッチ1)

  多軸回折計(Kohzu-Seiki TDT-17) を用いて、薄膜構造解析や薄膜と基板との界面構造が解析されている。当該回折計を用いた測定例として、大気中及び溶液中にある試料からのcrystal truncation rod(CTR)散乱測定、反射率測定、回折強度の逆格子空間マッピングがある。この回折計は標準4軸型(図.2.)のほか、限定的ながら5軸型、6軸型としても使用可能である。4軸型の場合、サンプル周りに3つの自由度(ω軸、χ軸、φ軸)を持ち、検出器には1つの自由度(δ軸すなわち、2θアーム)が充てられている。検出器を設置する2θアームには水平及び回転駆動のステージ(γ軸)があり、これによって、検出器の設置軸は2つの自由度をもち、5軸型の回折計となる。2θアーム上には分光結晶を設置できるので、よりバックグランドを低減し S/N比を改善した測定も実施できる。微小角入射配置での入射角調整軸として利用される回折計全体の回転軸(α軸)を加えれば、6軸型回折計となる。本回折計の各軸の最小分解能を表1に示す。検出されるX線のS/N比を向上させる、受け入れ角が0.4degのソーラスリット(Huber 3030-I)を備える。イオンチャンバ、シリコンPINフォトダイオード検出器、シンチレーション検出器、イメージングプレート検出器等が利用可能である。

図. 2. 構造解析用多軸回折計

  • 表 1. 多軸回折計の各軸の最小分解能

    Axis Step (arc sec)
    ω 0.09
    φ 1.7289
    ψ 1.8
    0.72
    γ 3.96
    α 0.144
最終変更日 2022-05-06 15:30