大型放射光施設 SPring-8

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BL13XU ナノビームX線回折装置

問い合わせ番号

INS-0000001626

ナノビームX線回折装置

◆装置概要

  本装置は、集光素子を用いてX線を200 nm~1 µmに集光し、このナノビームX線を用いて高い角度分解能で結晶の局所歪やその分布を調べることができる装置です。

◆装置の特徴

本装置は、X線を200 nm~数 µmに集光し、これを用いたX線回折測定を行うことで結晶の局所歪やその分布を調べることができる装置です。集光素子には、X線のエネルギーに応じてフレネルゾーンプレートと屈折レンズを選択することができます。使用可能なX線エネルギーは8〜35 keV、ビームサイズは200 nm〜1 µm、ビーム強度はおよそ109〜1010 photon/sec程度です。また、逆格子マップ測定を迅速に行うために、高感度な2次元検出器を整備しています。

集光光学系
15 keV以下のX線の集光素子としてフレネルゾーンプレート、15 keV以上のX線用に屈折レンズを備えています。これらの集光素子により、8~35 keVのX線において200 nm~数 µmにX線を集光することが可能です。

検出器
本装置の検出器にはハイブリッド型多次元ピクセル検出器HyPix-3000(株式会社リガク製)、ピクセル型検出器TimePix(Amsterdam Scientific Instruments社製)が用意されています。また、蛍光X線を用いた試料位置出しや元素分析のために、Si PIN検出器XR-100CRおよびCdTe検出器XR-100CdTeを備えています。

制御ソフトウェア
装置の制御には、LabView(National Instruments社製)によって開発されたソフトウェアを用いています。強度分布測定や逆格子マップ測定といった測定は自動化されており、パラメータの設定のみで長時間の連続測定が可能です。

◆装置アクセサリー

本装置では、下記のアクセサリーが利用可能です。
・X線チョッパー
実験に必要な周期のパルスX線のみを取り出すことにより、ポンプ-プローブ法などの測定が可能です。
・ダイヤモンド位相子
入射X線の偏光を回転させることにより、水平面内での散乱配置において散乱角90度付近の回折X線の観測が可能です。

◆問い合わせ先

隅谷 和嗣(sumitani@spring8.or.jp)
今井 康彦(imai@spring8.or.jp)

最終変更日 2022-05-18 15:45