BL15XU 高圧PDF回折装置
問い合わせ番号
INS-0000001662
高圧PDF回折装置
最大荷重130 tonのParis-Edinburghプレスを用いた高温高圧その場環境下における液体や非晶質物質のPair Distribution Function(PDF)解析が可能な装置である[1]。本装置は、SACLA/SPring-8基板開発プログラム(「高圧高温下における液体・非晶質物質の動径分布関数測定システムの開発」 課題代表者:関西学院大学 河野義生教授)によって開発された装置である。試料周りにある高圧セルなどからの回折線やバックグラウンドを低減させるためにポイント型検出器およびダブルスリットを採用した回折計である。Q = 0.4-28ň{-1}の広いQ範囲のデータから高実空間分解能のPDF解析データの取得が可能である。
X線検出器
CdTe半導体検出器1台とGe半導体検出器1台の計2台の検出器を使用している。15度間隔で設置し、測定時間の短縮化を行っている。入射スリットや第一検出器前スリットの幅を2θ角度によって変化させることによって効率的な測定が可能である。
CdTe半導体検出器:X-123CdTe, Amptek
Ge半導体検出器:GL0515, MIRION TECHNOLIGIES
高圧発生装置
回折計の回折中心にParis-Edinburghプレスを設置し、高圧その場環境下におけるPDF解析測定が可能である。また、高圧セル内部に加熱用ヒーターを設置することで抵抗加熱による高温実験も可能である。室温において最大10 GPa, 高温(<2,000 K)において最大7 GPaまでの圧力発生が可能である。Paris-Edinburghプレスは回折計と独立したXYZステージ上にあり、任意の試料位置の測定が可能である。試料サイズは通常直径1.0-1.5 mm, 高さ0.5-1.5 mmである。
直流安定化電源:ZX-S-1600LAN, 高砂製作所
参考文献
[1] Y. Kono, K. Ohara, N.M. Kondo, Y. Higo, S. Kakizawa, H. Yumoto, T. Koyama, H. Yamazaki, Y. Senba, H. Ohashi, I. Inoue, Y. Hayashi, and M. Yabashi (2024), In situ high-pressure pair distribution function measurement of liquid and glass by using 100 keV pink beam, Review of Scientific Instruments, 95, 013904. doi: https://doi.org/10.1063/5.0176975
問い合わせ
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柿澤 翔
(公財)高輝度光科学研究センター(JASRI)
〒679-5198 兵庫県佐用郡佐用町光都1丁目1-1
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肥後 祐司
(公財)高輝度光科学研究センター(JASRI)
〒679-5198 兵庫県佐用郡佐用町光都1丁目1-1
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FAX : 0791-58-0830
e-mail : higo