光電子顕微鏡によるDVD相転移状態の観察
問い合わせ番号
SOL-0000001377
ビームライン
BL15XU(理研 物質科学III)
学術利用キーワード
A. 試料 | 無機材料, 計測法、装置に関する研究 |
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B. 試料詳細 | 半導体, 結晶性固体, 非晶質、ガラス |
C. 手法 | 光電離、二次電子 |
D. 手法の詳細 | 光電子顕微鏡 |
E. 付加的測定条件 | 二次元画像計測, 高分解能画像計測(顕微鏡), 超高真空, 室温 |
F. エネルギー領域 | X線(4~40 keV) |
G. 目的・欲しい情報 | 局所構造, 構造変化, 電子状態、バンド構造, 相転移 |
産業利用キーワード
階層1 | 記憶装置 |
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階層2 | CD-R、DVD |
階層3 | |
階層4 | 結晶構造, 局所構造, 電子状態 |
階層5 | PEEM |
分類
M50.20 光電子顕微鏡(PEEM)
利用事例本文
光電子顕微鏡 (PEEM) は電子状態や化学結合状態を2次元観察できるユニークな手法です。この手法を用いることで、半導体や金属などの 電子状態や化学結合状態の2次元イメージを動的に測定することができます。特に本装置は、10 keV までの高エネルギー放射光励起のPEEMを実現しています。
図に示すのは、SbTeをベースにした実際のDVDについて測定したPEEM像です。(a)紫外線励起のPEEM像と(b)5 keV の放射光励起のPEEM像を示しています。PEEMを使ってDVDの記録ビット(アモルファス相)を観察した初めての例で、 Sb LⅢ吸収端でのX線微細構造 (XANES) スペクトル測定によって、記録ビット(アモルファス相)とベース(結晶相)とで、電子構造が異なることを明らかにしました。
[ H. Yasufuku, H. Yoshikawa, M. Kimura, K. Ito, K. Tani and S. Fukushima, Surface and Interface Analysis 36, 892-895 (2004), Fig. 3,
©2004 Heydon & Son ]
画像ファイルの出典
原著論文/解説記事
誌名
Surface and Interface Analysis 36 (2004) 892–895
図番号
fig.3
測定手法
光電子顕微鏡は、紫外線や放射光照射によって試料から放出される光電子をつかって2次元イメージングを高い空間分解能で行うものです。例えば、本装置の場合30nmの空間分解能を実現しています。この手法によって、試料の化学結合状態や電子状態の2次元イメージングを動的に観察することが可能になります。
画像ファイルの出典
図なし
測定準備に必要なおおよその時間
1 シフト
測定装置
装置名 | 目的 | 性能 |
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光電子顕微鏡 | 化学結合および電子状態の2次元イメージング | 最高空間分解能30nm |
参考文献
文献名 |
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SURFACE AND INTERFACE ANALYSIS (2004) vol36, 892–895 |
関連する手法
アンケート
SPring-8だからできた測定。他の施設では不可能もしくは難しい
測定の難易度
熟練が必要
データ解析の難易度
熟練が必要
図に示した全てのデータを取るのにかかったシフト数
1シフト以下