大型放射光施設 SPring-8

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高エネルギーXPSを用いた磁気トンネル素子の深部界面観察

問い合わせ番号

SOL-0000001379

ビームライン

BL15XU(理研 物質科学III)

学術利用キーワード

A. 試料 無機材料
B. 試料詳細 金属・合金, 絶縁体・セラミックス
C. 手法 光電離、二次電子
D. 手法の詳細 光電子分光
E. 付加的測定条件 界面
F. エネルギー領域 中間エネルギー(2-4 keV), X線(4~40 keV)
G. 目的・欲しい情報 化学状態, 結合状態

産業利用キーワード

階層1 記憶装置
階層2 HD、MO
階層3 磁気ヘッド
階層4 化学状態
階層5 XPS

分類

M50.10 光電子分光

利用事例本文

高エネルギー光電子分光(XPS)は、高エネルギーX線により励起された光電子を分析することによって、試料表面の汚染層や変質層を気にすることなく、試料深部の電子状態や化学結合状態を知る解析法です。

本研究は、強磁性層と絶縁層をサンドイッチ構造にした磁気トンネル素子において、酸化アルミの絶縁層(トンネリング層)と強磁性FeCo合金層の界面の化学的急峻性を解析した結果です。下の左図は、試料の断面構造の概略図とそれをMg管球と3keVの放射光で観察した際のXPSサーベイスペクトルです。管球で測定をしますと、PtMn層のMn2pのXPSピークが全く観察されていないのに対して、3keVの放射光で励起したスペクトルでは、PtMn層のMn2pのピークが明瞭に観察できていることが分かります。

試料深部を観察できる放射光XPSで、光電子の取り出し角度(take-off angle: TOA)を変化させますと、試料深部を更に深さ方向に分解して観察することが可能になります。下の右図は、酸化アルミナとFeCo合金層の界面で、局所的にFeが酸化されていることを示す例です。なお、この時Coは金属状態を保っており、Feのみが選択的に酸化されていることを示しています。

[ H. Yoshikawa, Y. Kita, K. Watanabe, A. Tanaka, M. Kimura, A. Nisawa, A. M. Vlaicu, M. Kitamura, N. Yagi, M. Okui, M. Taguchi, R. Oiwa and S. Fukushima, Journal of Surface Analysis 9, 374-377 (2002), Fig. 5, 6,
©2002 表面分析研究会 ]

 

画像ファイルの出典

原著論文/解説記事

誌名

Journal of Surface Analysis 9 (2002) 374-377

図番号

Fig.5, Fig.6

測定手法

画像ファイルの出典

図なし

測定準備に必要なおおよその時間

時間

測定装置

装置名 目的 性能
高エネルギーXPS 試料表面の汚染層を気にせず化学状態分析 最大分光エネルギー4.8keV、最大試料温度1000℃

参考文献

文献名
Journal of Surface Analysis 9 (2002) 374-377

関連する手法

アンケート

本ビームラインの主力装置を使っている

測定の難易度

中程度

データ解析の難易度

中程度

図に示した全てのデータを取るのにかかったシフト数

1シフト以下

最終変更日 2022-05-06 15:47