ナビゲーション


BL17SU 分光型光電子・低エネルギー電子顕微鏡

問い合わせ番号

INS-0000000462

 BL17SUでは、JASRIの推進するナノテクノロジー総合支援プロジェクト(2006年度終了)の持ち込み装置としてElmitec社製「分光型光電子・低エネルギー電子顕微鏡(SPELEEM)」設置され、現在幅広いユーザーに利用されている。
 本装置は世界最高水準の高い空間分解能をもち、3種類の分光モード(イメージングモード・回折モード・分散モード)を即座に切替えながら観察・測定することができる。また円偏光軟X線、電子線、水銀ランプの3種の光源を目的に合わせてそれぞれ試料に照射できる。
 これらを組み合わせる事で、例えば、元素選別された磁区構造解析、微小領域のX線吸収測定(NanoXAFS)、局所LEED、局所XPS測定を行う事ができるため、ナノスケールの磁気情報、化学結合状態、結晶表面構造、電子状態が得られている。
 また、BL17SUのエネルギー可変域の広い軟X線(300~2000eV)を活用することで、遷移金属または希土類金属の内殻吸収端を励起することが可能である。なお、LEEM測定時の空間分解能は14 nm、PEEM測定における空間分解能は22 nmが得られている。
 現在は、ナノサイエンスを軸に磁性材料をはじめとする産業利用から隕石など地球惑星科学まで幅広い研究分野への利用が展開されている。

SPELEEM外観図図1:SPELEEM外観図
PEEMモードにおける空間分解能。図2:PEEMモードにおける空間分解能。
磁気円二色性を用いた磁区構造解析例。図3:磁気円二色性を用いた磁区構造解析例。

空間分解能 LEEMモード(14 nm)、PEEMモード(22 nm)
エネルギー分解能 0.5 eV
視野径 2μm ~ 100μm
試料温度 150K ~ 1900 K
付属機器 電子ビーム加熱蒸着源(EFM) 2台
蒸着源(Au、Pb)
スパッタイオンガン 1台
質量分析器(Q-mass) 1台
磁場印加装置(最大0.15 T) 1台
各種ガス導入系統 3種類

最終変更日 2019-11-21 16:52
カレンダー