ポリマーセメント防水材における水和反応及び水和物結晶構造
問い合わせ番号
SOL-0000001414
ビームライン
BL19B2(X線回折・散乱 II)
学術利用キーワード
A. 試料 | 無機材料 |
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B. 試料詳細 | 金属・合金, 高分子有機材料, 結晶 |
C. 手法 | X線回折 |
D. 手法の詳細 | 粉末結晶構造解析 |
E. 付加的測定条件 | 室温 |
F. エネルギー領域 | X線(4~40 keV) |
G. 目的・欲しい情報 | 構造解析, 構造変化 |
産業利用キーワード
階層1 | 建設, 化学製品, 工業材料 |
---|---|
階層2 | コンクリート |
階層3 | |
階層4 | 結晶構造 |
階層5 | 回折 |
分類
A80.30 無機材料, M10.20 粉末結晶回折
利用事例本文
本事例ではポリマーセメント防水材について粉末X線回折測定を行い、セメントの水和・硬化反応の径時変化について調査しました。試料は厚み1mmの平板状に成形し水分蒸発を抑えるためマイラー箔によって密封しました。露光は30分ごとに15分間、1000分に渡り経過を室温及び夏場を想定した温度(35℃)雰囲気で観測しました。このデータから、径時変化による試料内部の温度変化及びそれに呼応する反応生成物の変化、また、雰囲気温度による反応速度の違いを捉えることができ、現場要求に応じた材料設計が可能になりました。
図 左;室温,右;35℃でのアルミナセメント水和反応の径時変化
画像ファイルの出典
私信等、その他
詳細
大関化学研究所 宮下景子
測定手法
放射光における粉末回折法は、短時間で試料内部の少量な物質の変化を調べられる強力な測定方法です。この方法は、混在物によるバックグラウンドが大きい場合にも適用でき、生成物の構造の変化に関する情報を得ることができます。
画像ファイルの出典
図なし
測定準備に必要なおおよその時間
0.5 時間
測定装置
装置名 | 目的 | 性能 |
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大型デバイシェラーカメラ | 粉末回折測定 |
参考文献
文献名 |
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JOURNAL OF THE SOCIETY OF MATERIALS SCIENCE JAPAN Vol.54,No.7,pp.780-784 |
関連する手法
アンケート
SPring-8だからできた測定。他の施設では不可能もしくは難しい
本ビームラインの主力装置を使っている
測定の難易度
中程度
データ解析の難易度
中程度
図に示した全てのデータを取るのにかかったシフト数
4~9シフト