X線インラインホログラフィ
問い合わせ番号
SOL-0000001454
ビームライン
BL20XU(医学・イメージングII)
学術利用キーワード
A. 試料 | 無機材料, 有機材料, 生物・医学, 計測法、装置に関する研究 |
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B. 試料詳細 | 金属・合金, 半導体, 絶縁体・セラミックス, 非晶質、ガラス, 低分子有機材料, 高分子有機材料, 生体(in vitro), 生体組織、細胞系等, 生体材料, 生体高分子、非結晶 |
C. 手法 | X線回折 |
D. 手法の詳細 | 位相計測 |
E. 付加的測定条件 | 二次元画像計測, 高分解能画像計測(顕微鏡) |
F. エネルギー領域 | X線(4~40 keV) |
G. 目的・欲しい情報 | 形態・巨視的構造 |
産業利用キーワード
階層1 | 半導体, 電子部品, ディスプレイ, 記憶装置, 機械, 金属, 建設, 環境, 製薬, 化学製品, 工業材料 |
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階層2 | シリコン系半導体, 化合物半導体, CD-R、DVD, 繊維, 食品, 環境物質, コンクリート |
階層3 | ゲート絶縁膜, 層間絶縁膜, 容量膜, 配向膜, TFT, 磁気ヘッド, 電極, 焼却灰, 生体 |
階層4 | 密度, 亀裂、空隙, 内部構造, 形態 |
階層5 | 回折, イメージング |
分類
A80.90 その他
利用事例本文
X線インラインホログラフィは従来のレントゲン写真のような吸収のコントラストの他に、位相変化を利用したコントラストを調べることのできる高感度な手法です。この手法を用いることで、生体試料のような軽い元素で構成される試料のX線イメージを測定することができます。この測定手法は、コヒーレンスの高いX線でもって試料を投影したホログラムという像を再構成することによって得られます。レンズのような光学素子を必要としないで高い空間分解能の像を得ることができます。図に示すのは、シーホスター(ガラス球、直径2.5ミクロン)について測定したホログラムとその位相再構成像です。この結果から、吸収の小さい、微小な試料についても高いコントラストで像が得られることがわかりました。
図 シーホスター(ガラス球、直径2.5ミクロン)のホログラム(左)とその再構成像(右)
画像ファイルの出典
私信等、その他
詳細
筆者がBL調整の中で撮ったデータ
測定手法
ホログラフィは、X線の干渉性を非常に高くする必要があります。そのために、ビームライン上流に擬似光源を置いたり、ビーム取り出し窓を綺麗なものに取り替える必要がありますが、特にその他に必要な装置はありません。10keVのX線に対して、大体500ミクロン近い視野を使うことができます。
画像ファイルの出典
図なし
測定準備に必要なおおよその時間
2 シフト
測定装置
装置名 | 目的 | 性能 |
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ビームモニタ2 | 光学系の調整 | ピクセルサイズ4.3ミクロン |
ビームモニタ3 | データ測定 | ピクセルサイズ0.5 - 1 ミクロン |
ズーミング管 | データ測定 | 空間分解能0.7ミクロン |
参考文献
関連する手法
アンケート
SPring-8だからできた測定。他の施設では不可能もしくは難しい
測定の難易度
初心者でもOK
データ解析の難易度
熟練が必要
図に示した全てのデータを取るのにかかったシフト数
1シフト以下