走査型X線顕微鏡によるセラミックスの観察
問い合わせ番号
SOL-0000001470
ビームライン
BL20XU(医学・イメージングII)
学術利用キーワード
A. 試料 | 無機材料, 計測法、装置に関する研究 |
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B. 試料詳細 | 誘電体・強誘電体, 絶縁体・セラミックス, 結晶性固体 |
C. 手法 | 蛍光X線 |
D. 手法の詳細 | 微量元素分析, 蛍光X線(回折、散乱) |
E. 付加的測定条件 | マイクロビーム(1-10μm), 二次元画像計測 |
F. エネルギー領域 | X線(4~40 keV) |
G. 目的・欲しい情報 | 欠陥、転位、歪み, 機能構造相関, 機能発現, 元素分析(組成) |
産業利用キーワード
階層1 | 電子部品, 電池 |
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階層2 | コンデンサー, 燃料電池 |
階層3 | 電極 |
階層4 | 亀裂、空隙, 内部構造, 形態 |
階層5 | イメージング |
分類
A80.10 エレクトロニクス, A80.12 半導体・電子材料, A80.30 無機材料, A80.36 電気化学
利用事例本文
本研究は硬X線マイクロビームを用いてセラミックス内部の組織構造のイメージングを行った例である。セラミックスはBaTiO3/SrTiO3=9:1の焼結体で二つの方法で製作した。(1)通電焼結法(SPS):加圧(30Mpa~ 50Mpa)しながら直流パルス(4000A)を印加し、短時間(3分)で焼結を完成させ粒成長を制御し高密度にする。 (2) 通常の焼結(CS)即ち加圧、昇温(190 Mpaで1300 C)で2時間焼結したものである。 これらのサンプルについてマイクロビームによるSr-Kα蛍光X線を用いてSrTiO3粒の二次元分布を比較したものである。図のように(1)のSPSはSrTiO3結晶粒がより緻密な構造をしていることが分かる。 (2) のCSは結晶粒が大きく反応が進んでいることが分かる。
画像ファイルの出典
所内報
誌名
ユーザーレポート2003B
ページ
118
測定手法
BL20XUは248mの中尺ビームラインであり、硬X線マイクロビームの利用に特長がある。コヒーレントX線を積層型 Fresnel Zone Plateに照射してマイクロビームを生成することにより、µmレベルの分解能での走査型顕微鏡が可能です。
画像ファイルの出典
図なし
測定準備に必要なおおよその時間
2 シフト
測定装置
装置名 | 目的 | 性能 |
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多目的イメージング用精密回折計 | マイクロビーム生成、走査型顕微鏡 | |
ビームモニタ2型 | 光学系調整 | 4.3 µm pixel size |
積層ゾーンプレート | 集光光学素子 |
参考文献
関連する手法
アンケート
SPring-8だからできた測定。他の施設では不可能もしくは難しい
測定の難易度
中程度
データ解析の難易度
初心者でもOK
図に示した全てのデータを取るのにかかったシフト数
2~3シフト