BL24XU 概要
Inquiry number
INS-0000000488
ビームライン一覧表
- 放射光利用の産業応用を主軸としたビームライン運営
- A1ステーション
高精度粉末回折計、小角散乱装置(整備予定) - A2ステーション
微小タンパク結晶回折計、斜入射回折計 - B2ステーション
X線マイクロ~ナノビーム応用(走査型顕微鏡、蛍光分析、回折計)
X線顕微鏡を用いたイメージング実験(ナノイメージング、高速イメージング、CT) - B1ステーション
高平行X線マイクロビーム応用(高精度回折計、反射率計)
ビームラインの概要
BL24XU(兵庫県ID)は兵庫県が管理する専用ビームラインであり、放射光利用の産業応用に特化した運用を行っております。ビームラインは光源に8の字アンジュレーターを採用しており、2本のパラレルブランチA、Bで構成されています。ブランチAの分光器には薄板ダイヤモンド(300ミクロン)を使用した4 mオフセット2結晶分光器を採用し、ビームを分岐分光しているため、ブランチA、ブランチBでの同時実験を可能としています。ブランチBの分光器は標準型のシリコン2結晶分光器を用いていますが、水平反射型であり、光軸から退避も可能であるために、アンジュレーター白色光の利用も可能です。ブランチの同時使用条件では、アンジュレーターのGapは固定であり、11.3 mm(1次光: 10 keV)を定格としていますが、8の字アンジュレーターを採用しているため、各ブランチでは5 keV毎にエネルギー選択が可能であり、直線偏光の方向選択も可能です。
各ブランチではそれぞれ特徴付けられたエンドステーション構成をしており、目的に応じた利用実験が行われています。ブランチAは構造解析用ステーションと位置づけられており、実験ハッチA1に高精度粉末回折計、実験ハッチA2に斜入射回折計および微小タンパク結晶回折計を配置しています。また、小角散乱ステーションの整備も進められています。7 m離れた実験ハッチA1と実験ハッチA2は大口径真空パイプで接続されているため、これを利用した極小角散乱、斜入射小角散乱、マイクロビーム小角散乱への応用も計画しています。一方で、ブランチBは実空間観察用のステーションと位置づけられており、特に集光ビーム応用を主軸としています。光学ハッチB2ではナノ~マイクロサイズの集光ビームが利用でき、走査型顕微鏡、蛍光分析の他に、イメージングプレートを用いたWAXS測定、カウンターを用いたθ―2θ回折計も配置しています。集光ビーム利用以外にも、位相コントラストイメージング、マイクロCT等のイメージングの他、ミリ秒イメージング、サブ秒CTなどの高時間分解イメージング法の利用も可能となっています。また、実験ハッチB2においては、高平行度マイクロビーム回折計を配置しており、高い空間感度での高精度X線回折実験が可能であり、半導体基板、デバイス等の局所結晶性評価に用いられています。
ビームラインの管理は、兵庫県ナノテク研究所および兵庫県立大学大学院物質理学研究科X線光学分野の共同で行われており、ユーザーサポートの他、集光ビーム光学系の高度化、顕微干渉計の開発、光学素子の開発等、X線光学分野における学術研究も行われています。これらの技術はユーザー利用光学系へフィードバックされていくため、高いクオリティの光学系供用を可能としています。
研究分野
- 微小タンパク結晶の構造解析とその産業利用
- 金属材料の結晶解析とその産業利用(表面解析、歪み測定)
- X線顕微鏡の産業応用(マイクロまたはナノビーム、高分解能イメージング)
キーワード
- サイエンス
タンパク結晶構造解析、表面/界面解析、位相コントラスト、結晶歪み評価 - 装置
タンパク結晶回折計、高精度粉末回折計、マイクロ・ナノビーム分析装置、X線顕微鏡、X線高速イメージングシステム、高平行マイクロビーム回折計
光源と光学系
- 光源
光源には8の字アンジュレーターを採用しています。8の字アンジュレーターは図1のような磁極配列をしており、通常の垂直周期磁場に加えて2倍の周期の水平磁場成分が付与される構成をしています。アンジュレーターを通過する電子は光軸から見て8の字の軌道を描き、垂直磁場による1次光を基準とすると0.5次刻みに高調波を定義することができ、半整数次では垂直偏光、整数次では水平偏光の放射光を得ることができます。本ビームラインでは基本的にID Gapを11.3 mmに設定しています。このときの放射スペクトルと偏光特性を図2に示します。1次光のエネルギーは10 keVです。
図1 8の字アンジュレーターの概略
図2 放射スペクトルと偏光特性(ID Gap:11.3 mm)- 実験ハッチ構成
実験ハッチ構成は図3のようになっています。ビームラインはモノクロメーターAおよびモノクロメーターBによって、それぞれブランチAとブランチBに分岐しており、各ブランチは2つのタンデムハッチで構成されています。ブランチAは単色用ハッチである実験ハッチA1および7 m下流に設置された実験ハッチA2で構成されており、実験ハッチ間は真空パイプで接続されています。また、ブランチBではタンデムハッチの上流側は白色用ハッチあるため、光学ハッチB2と命名されており、下流側の単色用ハッチは実験ハッチB1と呼ばれます。
図3 実験ハッチ構成- 試料位置でのX線パラメータ
・ 実験ハッチA1、A2
エネルギー : 15 keV
ビームサイズと強度 : 0.25 mm角@〜5×1010 (Photons/s)
・ 光学ハッチB2
エネルギー : 5 keV、10 keV、15 keV、20 keV、25 keV、30 keV、35 keV
エネルギー分解能 : E/ΔE ~ 2000
ビームサイズと強度 :
マイクロビーム光学系1_φ1ミクロン@ 109 (Photons/s) (10 keV)
マイクロビーム光学系2_ 100~300 nm(V)×400 nm(H) @ 2×108 (Photons/s) (15 keV)
イメージング光学系_ 1 mm角@ 1012 (Photons/s)
・ 実験ハッチB1
エネルギー : 15 keV
エネルギー分解能 : E/ΔE ~ 100000
ビームサイズと強度 :1ミクロン(V)×5ミクロン(H) @ 106 (Photons/s)
ビーム発散角 : ~ 2 arcsec
実験ステーション
- 実験ハッチA1
粉末回折計
チャンネルカット結晶(入射光用)
試料用クライオクーラー
シンチレーションカウンター
イメージングプレート - 実験ハッチA2
斜入射回折計
試料温度調整機構
微小タンパク結晶回折計
試料用クライオクーラー
R-AXIS5
Jupiter - 光学ハッチB2
光学素子
高次光カット用全反射平面ミラー(Pt、Rh、SiO2面)
フレネルゾーンプレート(集光用、結像用)
最外線幅 : 50 nm ~ 250 nm, 直径 : 0.1 mm ~ 1 mm 各種
検出器
イオンチェンバー、シリコンフォトダイオード、シリコンPSD
SDD (Rontec :XFlash2001)
シンチレーションカウンター (YAP)
電子変換型画像検出器 (浜松ホトニクス: C5333 + C4880-40)
空間分解能: 600 nm @ 10 keV
可視光変換型画像検出器 (蛍光体+リレーレンズ+ C4880-40)
蛍光体: P43 (厚さ_10ミクロン、20ミクロン)
リレーレンズ: Fマウントカメラレンズの組み合わせ(f_ 35 mm~180 mm)
拡大率: 1/5 ~ 5倍
X線高速カメラ (蛍光体+リレーレンズ +高速CMOSカメラ)
蛍光体: P43 (厚さ_10 ~ 30ミクロン)
リレーレンズ: Cマウント(等倍、2倍、3倍)
フレームレート: 最高1000 fps
図4 汎用X線顕微鏡ステーション
ユーザー利用光学系
蛍光X線分析
リボルバー式試料チェンジャーを用いた自動測定
マイクロ・ナノビームを用いた多元素同時マッピング
マイクロビーム回折計
イメージングプレートを用いたWAXS測定
1次元集光ビームを用いたθ-2θ回折計
イメージング
高速屈折コントラストイメージング(~ 1000 fps)
X線高速CT (1CTの取得時間: 0.16 s ~ ) - 実験ハッチB1
光学素子
チャンネルカット結晶 (Si (111)対称333反射)
集光用全反射ベントトロイダルミラー
検出器
イオンチェンバー、シリコンフォトダイオード、SDD、シンチレーションカウンター (YAP)
図5 高平行度マイクロビームX線回折計文献検索
連絡先
篭島 靖
兵庫県立大学 大学院物質理学研究科
〒678-1297 兵庫県赤穂郡上郡町光都3丁目2-1
Phone : 0791-58-0230
FAX : 0791-58-0236
e-mail : 
津坂 佳幸
兵庫県立大学 大学院物質理学研究科
〒678-1297 兵庫県赤穂郡上郡町光都3丁目2-1
Phone : 0791-58-0231
FAX : 0791-58-0236
e-mail : 
高野 秀和
兵庫県立大学 大学院物質理学研究科
〒678-1297 兵庫県赤穂郡上郡町光都3丁目2-1
Phone : 0791-58-0233
FAX : 0791-58-0236
e-mail : 