逆格子マップ測定
問い合わせ番号
SOL-0000001543
ビームライン
BL29XU(理研 物理科学I)
学術利用キーワード
A. 試料 | 無機材料 |
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B. 試料詳細 | 結晶 |
C. 手法 | X線回折 |
D. 手法の詳細 | 単結晶構造解析 |
E. 付加的測定条件 | |
F. エネルギー領域 | X線(4~40 keV) |
G. 目的・欲しい情報 | 局所構造, 欠陥、転位、歪み |
産業利用キーワード
階層1 | 半導体 |
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階層2 | シリコン系半導体, 化合物半導体 |
階層3 | ゲート絶縁膜, 層間絶縁膜, SOI,基板 |
階層4 | 表面・界面, 格子定数, 局所構造 |
階層5 | 反射率, X線散乱 |
分類
A80.12 半導体・電子材料
利用事例本文
逆格子マップ測定は結晶からの反射波の逆格子空間での強度分布を測定する方法です。逆空間での情報から、例えば格子定数の揺らぎや格子面の傾きなどの知見が得られます。この点はロッキングカーブ測定やトポグラフなどの2結晶法が格子定数の揺らぎと格子面の傾きを分別することが困難であることに対する利点となっています。
下図は人工ダイヤモンドで測定された逆格子マップです。(a)の結晶は(b)に比べて非常に強い斜めのストリークが見られています。これは(a)の方が多くの積層欠陥を内包するためです。(c)の結晶は積層欠陥は見られませんが、水平に伸びたストリークから格子面が曲がっていることが分かります。
[ K. Tamasaku, T. Ueda, D. Miwa and T. Ishikawa, Journal of Physics D 38, A61-A66 (2005), Fig. 3,
©2005 Institute of Physics and IOP Publishing, Ltd. ]
画像ファイルの出典
原著論文/解説記事
誌名
K. Tamasaku et al, J. Phys. D: Appl. Phys. 38, A61 (2005)
図番号
測定手法
測定したい試料の反射面と似た格子常数を持つコリメータ結晶とアナライザ結晶を用意します。コリメータ、試料、アナライザを平行配置になるようにして、それぞれビームを反射するように調整します。試料とアナライザの角度を適当にスキャンして、逆格子点のまわりで強度を測定します。
画像ファイルの出典
図なし
測定準備に必要なおおよその時間
1 日
測定装置
装置名 | 目的 | 性能 |
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ゴニオメータ | 角度調整 | 1/720000度の角度分解能 |
参考文献
文献名 |
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A.Iida, and K.Kohra, Phys. Status Solidi a 51, 533 (1990). |
K.Tamasaku, T. Ueda, D. Miwa, and T. Ishikawa, J. Phys. D: Appl. Phys. 38, A61 (2005). |
関連する手法
トポグラフィー
ロッキングカーブ
アンケート
本ビームラインの主力装置を使っている
測定の難易度
中程度
データ解析の難易度
中程度
図に示した全てのデータを取るのにかかったシフト数
4~9シフト