BL33XU 概要
Inquiry number
INS-0000001504
ビームラインの概要
本ビームラインは、(株)豊田中央研究所が理化学研究所と高輝度光科学研究センターの協力を得て、その専用ビームラインとして設置したものである。SPring-8でははじめてのテーパ付アンジュレータを光源として、高速に回転できるコンパクト分光器を用いて、数10msecの時間分解能の時分割XAFSが可能であることを特長としている。実験ハッチのある実験棟はリング棟の外に置かれて、リング棟とは独立したガス設備を備え、各種ガス雰囲気下でのその場観察が常時可能であるという特長を有している。
BL33XUの全体図
研究分野
- 自動車産業で使われている各種材料の評価、解析、時分割XAFS
キーワード
- 測定方法
XAFS、イメージング、ラミノグラフィ、3D-XRD、材料のその場観察 - 装置
XAFS測定装置、ガス設備、質量分析計、その場観察用試料セル
光源と光学系
テーパ付真空封入型アンジュレータを光源とする。
主な光学素子は、第1ミラー(M1)、二結晶標準分光器、第2ミラー(M2)、コンパクト分光器、第3ミラー(M3)、第4ミラー(M4)、第5ミラー(M5)である。
すべてのミラーは水冷で、PtとRhに塗り分けられている。
二結晶標準分光器は、液体窒素冷却したSi単結晶分光器であり、Si(111)面とSi(311)面が横並びに配置され切替が可能である。Si(111)面で4.7~37.7 keV, Si(311)面で8.9~72.3 keVをカバーしている。
一方、コンパクト分光器は、液体窒素冷却したSiチャンネルカット結晶を磁性流体回転導入軸シールを介して、サーボモータで駆動する型式である。Si(111)面で4.0~28.2keV、Si(220)面で6.5~46.0keVをカバーする。
光学ハッチの光学機器
実験ハッチ1の光学機器
実験ステーション
XAFS測定装置が定盤上に設置されている。試料位置は光源から約120mである。
透過XAFS(検出器:イオンチェンバー)、蛍光XAFS(検出器:ライトル及びシンチレーションカウンター)、転換電子収量法XAFSが可能である。
in situ XAFS実験用にモデルガスを用いた高速ガス反応解析システムを設置している。高速ガス反応解析システムは、独立した3系統のガス供給系、高速ガス切替器を有したガス供給システム、および5種類のガス種を50 msec間隔で分析することを可能とするガス分析系(質量分析器)から構成されている。
文献検索
連絡先
奥村公平
(株)豊田中央研究所 分析研究領域
〒480-1192 愛知県長久手市横道41-1
Phone: 0561-71-7813, 0791-58-1817 (PHS :8611)
Fax: 0791-58-1855
e-mail: okumuramosk.tytlabs.co.jp
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