大型放射光施設 SPring-8

日　時：2009年5月14日(木)　 10:30

場　所：上坪講堂

Speaker：小嗣 真人

Affiliate：高輝度光科学研究センター

Title：ELETTRAにおける光電子顕微鏡(PEEM)の現状報告とSPring-8における研究展開の展望

Abstract：
　光電子顕微鏡(PEEM)は数十nmの空間分解能で試料表面の観測と物性評価を同時に行なえる為、材料科学において強力な評価ツールである。ELETTRAのエネルギー分光型PEEMは世界に先駆けて放射光施設に導入された為、ハードウェア及びソフトウェア両方で様々なノウハウの蓄積があり、様々な研究利用が展開されている。SPring-8 BL17SUには同型のPEEMが設置されており、ハードウェア的には同等の空間分解能を達成するに至ったが、利用研究が拡大・展開する段階には未だ至っていない。
　そこで、ELETTRAにおける様々なPEEM技術ノウハウを学ぶため、平成21年3月7日から29日までの期間、NanoSpectroscopy beamline BL1において技術研修を行なったので、その結果について報告を行なう。

今回は以下の3点を中心に研修を行なった。
(1)　PEEM測定技術の習得（ハードウェア面）
(2)　データ取得・解析技術の習得（ソフトウェア面）
(3)　ユーザーサポート体制の習得（人的資源）

　これらの知見を習熟することで、SPring-8のPEEMのパフォーマンスを向上させると共に、特色ある研究を発信・展開する為の整備計画についても提案を行ないたい。

担当者：渡辺義夫
JASRI
PHS：3374