大型放射光施設 SPring-8

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第1回SACLAシンポジウム 参加者募集のお知らせ - ジャーナリストの立花隆氏が「SACLAへの期待」について講演 -(プレスリリース)

公開日
2011年11月10日
  • SACLA

2011年11月10日
独立行政法人理化学研究所
財団法人高輝度光科学研究センター

 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)と財団法人高輝度光科学研究センター(JASRI、白川哲久理事長)は、文部科学省と共催で「第1回SACLAシンポジウム」を2011年12月3日(土)午後1時から東京・丸の内のMY PLAZAホールで開催します。
 SACLA(SPring-8 Angstrom Compact free electron Laser:さくら)は、政府が策定した第3期科学技術基本計画の中で、5つの国家基幹技術※1の1つとして位置付けられ、理研とJASRIが共同でXFEL計画合同推進本部を組織し、2011年3月に完成させたX線自由電子レーザー施設です。大型放射光施設SPring-8※2に隣接し、2012年3月の供用開始を目指して調整運転を続けています。
 SACLAは、SPring-8のX線に比べて10億倍の明るさをもち、10兆分の1秒(100フェムト秒※3)という極短パルスで、完全に位相のそろったX線を創り出します。最短波長は0.06ナノメートル※4を目指しています。これにより、これまで見ることのできなかった、フェムト秒領域という超高速で動き回る原子の世界をコマ送りで映し出すことが可能になります。基礎研究から産業応用に向けた研究開発まで、世界に先駆けて革新的な成果を創出することが期待できます。具体的には、がんやエイズなどの難病に対する特効薬の開発、画期的な蓄電池や触媒など低炭素社会実現に向けた環境技術に役立つ研究開発など、ライフサイエンスやナノテクノロジーの分野を含めた幅広い分野での研究の進展が見込まれます。
 シンポジウムでは、SACLAについて広く国民の皆様に理解してもらいその魅力を感じていただくことを目的として、完成したSACLAの概要やSACLAが社会に与えるインパクトについて講演を行うとともに、評論家・ジャーナリストの立花隆氏を迎え、SACLAに寄せる期待などについてお話いただきます。
 つきましては、シンポジウムの参加者を募集いたします。既にSACLAをご存じの方々に限らず、まだSACLAをご存じ無い方々の参加もお待ちしております。

シンポジウム概要

日 時: 2011年12月3日(土)13:00 ~ 17:00
会 場: 丸の内MY PLAZAホール
  東京都千代田区丸の内2-1-1 明治安田生命ビル
主 催: 文部科学省、理化学研究所、高輝度光科学研究センター
対 象: 一般の方
定 員: 300名(先着順で、定員になり次第締切ります。)
参加費: 無料(ただし、下記の専用ウェブページから12月2日(金)までに事前申込が必要です。)
シンポジウム専用ウェブページ:http://xfel.riken.jp/symposium/20111028.html

プログラム:

13:00~13:05   開会挨拶
13:15~14:05 講演「SACLA建設プロジェクト-SACLAの挑戦は続く-」
  理化学研究所 播磨研究所 放射光科学総合研究センター
  XFEL研究開発部門
  部門長 田中 均
14:05~14:25 休憩
14:25~15:15 講演「SACLAが拓く科学と技術」
  理化学研究所 播磨研究所
  所長 石川 哲也
15:15~15:35 休憩
15:35~16:25 講演「SACLAへの期待(仮)」
  評論家・ジャーナリスト 立花 隆
16:25~16:55 総括質疑
16:55~17:00 閉会挨拶

※ 取材申し込み方法
報道関係者には別途席を用意します。取材をご希望の方は、11月30日(水)までに必要事項(社名、氏名、電話番号、E-mailアドレス)をシンポジウム事務局までE-mailなどにてご連絡下さい。


《補足説明》
*1 5つの国家基幹技術
第3期科学技術基本計画(2006年策定)に盛り込まれた科学技術についての新しい概念で、「国の持続的発展の基盤であって長期的な国家戦略を持って取り組むべき重要な技術」のこと。宇宙輸送システム、海洋地球観測探査システム、高速増殖炉サイクル技術、次世代スーパーコンピュータ、X線自由電子レーザーの5つ。

*2 大型放射光施設SPring-8
兵庫県の播磨科学公園都市にある、世界最高の放射光を生み出す理化学研究所の施設で、その管理運営はJASRIが行っている。SPring-8の名前はSuper Photon ring-8GeVに由来。放射光とは、電子を光とほぼ等しい速度まで加速し、電磁石によって進行方向を曲げた時に発生する細く強力な電磁波のこと。SPring-8では、この放射光を用いて、ナノテクノロジー、バイオテクノロジーや産業利用まで幅広い研究が行われている。

*3 フェムト秒
時間の単位で、1フェムト秒は1,000兆分の1秒を表す。1秒間に地球を7周半進む光のスピードでも、1フェムト秒の間には0.3マイクロメートル(µm:10万分の1メートル)しか進めないほどの短時間。XFELは、フェムト秒程度の短い瞬間に、ストロボのようにX線を発生させることができるため、これまで直接見ることができなかった超高速の原子や電子の動きも、スローモーションで見ることができると期待されている。

*4 ナノメートル
1ナノメートル(nm)は10億分の1メートル。原子の大きさはほぼ0.1ナノメートル。



《問い合わせ先》

(本研究について)
 独立行政法人理化学研究所
  播磨研究所 研究推進部 シンポジウム事務局
   TEL:0791-58-0900 FAX:0791-58-0800
   E-mail:mail

(報道担当)
 独立行政法人理化学研究所 広報室
  TEL:048-467-9272 FAX:048-462-4715

(SPring-8に関すること)
 高輝度光科学研究センター 広報室
  TEL:0791-58-2785 FAX:0791-58-2786
  E-mail:kouhou@spring8.or.jp 

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