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広島大学大学院理学研究科の森吉 千佳子准教授らが第34回(2012年度)応用物理学会優秀論文賞を受賞(トピック)

公開日
2012年10月05日
  • 受賞

第34回(2012年度)応用物理学会優秀論文賞 として 森吉准教授らがBL02B1を利用した結果を発表した以下の論文が選出されました。本論文賞は、応用物理学の進歩と向上に多大の貢献をなした優秀な原著論文が対象で、全著者に授与されます。
論文賞授賞式が9月11日に,受賞記念講演が9月12日に行われました。

賞の名称:
第34回(2012年度)応用物理学会論文賞「応用物理学会優秀論文賞」

森吉氏による受賞記念講演の様子
森吉氏による受賞記念講演の様子

受賞者:
森吉 千佳子(広島大学)
平本 尚三(パナソニック(株))
大久保 寿紀(ルネサスエレクトロニクス(株))
黒岩 芳弘(広島大学)
大沢 仁志((公財)高輝度光科学研究センター)
杉本 邦久((公財)高輝度光科学研究センター)
木村 滋 ((公財)高輝度光科学研究センター)
高田 昌樹((独)理化学研究所)
北中 佑樹(東京大学)
野口 祐二(東京大学)
宮山 勝(東京大学)

論文概要:
電界を印加された圧電体結晶が、力を加えられたバネのように伸縮を繰り返しながら一定のサイズに収束する様子を、原子レベルでの結晶格子サイズの時間変化から観測することに成功しました。これは、SPring-8の持つ結晶構造解析技術・高速時間分解計測技術という2つの先端計測技術を融合して、圧電振動する圧電体結晶の結晶格子の時間変化をマイクロ秒オーダーでその場計測することにより可能となりました。この成果をきっかけに、今後、ナノ秒やピコ秒オーダーでの原子変位のダイナミクスの研究が発展し、動作している電子デバイス中の原子の挙動をあたかも透視して観測することができるようになると期待されます。

論文タイトル:
‘Synchrotron Radiation Study on Time-Resolved Tetragonal Lattice Strain of BaTiO3 under Electric Field’, Jpn. J. Appl. Phys. 50 (2011) 09NE05

 


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