大型放射光施設 SPring-8

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SPring-8 News 4号(2002.8月号)

目次

研究成果・トピックス
メッキ中の電気二重層の構造

SPring-8 テクノ
放射光を使って原子間の距離を測る

行事報告
SPring-8 夏の学校

行事一覧

SPring-8 見学者
7~8月の施設見学者

SPring-8 Flash
涼を求め 真夏の夕暮れにSPring-8 交流会

今後の行事予定

金の電極表面を、銅でメッキした表面の原子・分子の配列
金の電極表面を、銅でメッキした表面の原子・分子の配列(本文参照)。
水分子がCu 原子の真上に水和している。Au(111)表面の2層目以下は省略。

研究成果・トピックス

メッキ中の電気二重層の構造

慶應義塾大学理工学部化学科教授
財団法人高輝度光科学研究センター外来研究員
伊藤 正時

1.固液界面の複雑な電気二重層

 1901年レントゲンがX線の発見でノーベル賞を受賞して以来今日まで、X線は自然科学の研究だけでなく、産業、医療などの応用面でも、大変優れた“光(武器)”であるということが証明されました。物質の原子配列を調べるのにX線ほど確かな研究手段はないと思われます。X線回折による成果でノーベル賞を受賞した人が多いのも当然かもしれません。科学の最先端をいくSPring-8の高輝度X線であれば、どんなに複雑な原子配列をした物質であっても解析でき、もはやSPring-8におけるX線回折研究で構造がわからぬものはないとさえ思われます。
 古来水の構造ほどわからぬものはない、といわれてきました。地球上で生物の進化をもたらした水、特に電解質イオンに水和した水の構造はまさに研究者泣かせでありました。電極金属と電解質溶液の境界部分の構造は恐ろしく複雑であり、これまでその正確な全構造はだれも口にすることがありませんでした。なぜなら、電位のかかった電極金属の表面構造を調べるだけでも厄介なうえに、電極表面には水分子、水素原子、水酸化物イオン、水和した電解質イオンなどが一緒に吸着(共吸着)しており、これらの分子、イオンは電極の表面金属原子と結合し、かつまた、電極と反対の溶液側にある溶媒分子(水)、水和イオンとも相互作用しているからです。電極が働いているときは、界面では電子の獲得(または放出)による酸化還元反応が起こっています。このような一見複雑な電極界面でも、ある条件下では非常にきれいな周期配列をとることが、最近トンネル顕微鏡によりわかってきました。しかしながら、トンネル顕微鏡では全ての原子が見えるとは限らず、また見えた原子像でも原子種の同定や原子位置の精度に難があり、肝心の水分子の位置については全くとらえることが出来ません。ここで紹介する電気二重層の表面X線回折の結果では、すべてが一望のもとにみえたという意味でX 線の威力をまざまざと思い知らされる気がします。

2.表面X線回折による電極表面構造解析

 Au(111)電極(表面が(111)方位の金電極)をCuSO4(硫酸銅)+ H2SO4(硫酸)水溶液に浸漬し、適切な電極電位を設定すると、図1のように電極表面にはなんらかの周期構造が形成されます。しかし、このトンネル顕微鏡の原子像からわかることは、最表面層に吸着したSO42-(硫酸イオン)の酸素原子と思われる原子が特定の周期構造をしていることだけであり、内部がどうなっているかなどは全くわかりません。この状態の表面構造を出来るだけ詳しく調べるために、X 線をAu(111)電極表面すれすれ方向から入射させAu(111)電極表面部分からの回折X 線の強度測定を行いました。実験はSPring-8 のBL09XUで実施されたものです。測定方法と解析方法は通常の3次元結晶構造解析の場合と全く同じですので、ここではその結果についてだけ述べることにします。
 得られた表面構造を図2および表紙図に示します。これは電極電位を約0.35V に保っているときのものです。図2でわかるように、この構造は大変対称性が高く、電極表面に垂直な3回回転軸およびその軸を含む鏡映面をもっています。溶液中のCu2+(2価の銅イオン)は直接、Au(111)表面に接して電子を受け取りCu+(1 価の銅イオン)になっていますが、そのCu+とSO42-がAu(111)電極表面上で共吸着していることがわかります。SO42-の3個の酸素原子は6個のCu+に囲まれており、そのCu+の真上に2.77(6)Åの距離で水分子が水和していることがわかりました。SO42-の残りの酸素原子とあわせると、表紙図でわかるように酸素原子による最密充填平面が形成されていることになります。
 酸素原子が最密充填した平面内では、酸素原子―酸素原子間の距離は2.88(4)ÅでAuの原子間距離に等しく、かつ水溶液中でみられる水素結合距離と同程度であるので、水素結合が関与していることがわかります。氷は四面体構造をとるために隙間が大きくなり、比重が1より小さいことはよく知られています。高圧氷の場合や水溶液の場合でも酸素原子の周りは四面体構造であることを考えると、このように平面的に最密充填配列をしている水は、異常に密度の大きな(1.5以上)状態であると言えます。図2に示したように、Au(111)電極自身は最表面層と2層目の間隔が内部よりも0.10(1)Å 程度のびていることもわかりました。結局、電気二重層全体の構造、界面に吸着したイオン、水分子、金属原子の正確な位置をすべて決定することができました。(1)

図1図1:トンネル顕微鏡で観察したAu(111)電極表面におけるCu+とSO42-の共吸着構造。モデルで白丸はAu原子をあらわしており、吸着化合物の単位格子はAu 原子の周期の√3 x √3倍であることがわかる。電極電位0.40V(水素電極基準)、バイアス電位-65.6mV、トンネル電流2.8nA
図2図2:表面X線回折で解析されたAu(111)電極表面におけるCu++SO42-+H2Oの共吸着構造。電極電位0.35V(水素電極基準)、空間群P31m、独立反射数53、最終R因子8.8%

3.メッキの初期過程

 表紙図で電極の電位を0.35V よりも負側にするとAu(111)電極表面に共吸着していたSO42-と溶液中のCu2+との交換がおこり、Au(111)の表面はCu+で全部覆われて、一見Cu(111)の単層表面が完成したようになります。しかし、Au(111)に吸着しているCu+の大きさはAu原子の大きさよりはるかに小さく、Cu+同士は接触しておりません。また、そのCu+にはSO42-や水分子が吸着(配位)していることもわかりました。このような状態のCu+には金属としての性質がありません。SO42-+Cu+共吸着化合物はむしろ絶縁体的な性質を示すことが他の分光実験からわかりました。さらに電位を負にすると、SO42-が電極からはずれるとともに溶液中のCu2+が多層吸着し始めることになります。このときにはCu+は電極からさらに電子を受け取って中性のCu原子になります。Cu原子は、この電位では当然金属的な性質を示します。これがいわゆるメッキの原理です。
 真空中でAu(111)表面にCuを蒸着させても単層だけの構造規制された表面をつくることは困難です。しかしここで述べたように、電極表面では電極の電位を制御することによって、特定の構造を作ることが可能です。このようなことから、固液界面で新物質、新素材を合成する試みが盛んに行われています。例えば、液中トンネル顕微鏡を用い、Au(111)電極表面上でチップ(探針)を利用することによって、1nm幅のCu細線やCuドットが作られました。ステンレス表面上で数ミクロン幅の溝をつけるマイクロマシーンも開発されています。

4.将来への展望

 SPring-8ではX線パルスによる実験も可能ですので、電位制御された構造が電位とともにどのような変化をたどるかという反応の経時変化も追えるようになると思います。燃料電池のエネルギーは電極表面で酸素と水素から水ができるときのエネルギーです。負側に帯電した電極表面上で酸素がどのような過程で水になるのか、電極反応機構が解明できれば、大変効率のよい、すばらしい燃料電池が世の中にでまわるに違いありません。また、ナノテクノロジーをささえる新素材、新規化合物、生命現象の理解に必須な糖鎖、2分子膜など、軽原子のみからなる有機物薄膜も次々と解析されることでしょう。

(1) M.Nakamura, O.Endo, T.Ohta, M.Ito and Y.Yoda,Surf.Sci., 514,227(2002).

SPring-8 テクノ

放射光を使って原子間の距離を測る

X線吸収スペクトルに現れる原子間距離情報

 X線は物質内部に深く侵入し、電子と作用することで、原子間の距離や原子どうしの結びつきについての情報をもたらします。この情報から、私たちは物性(物の性質)の予測や新しい物質の開発につながるヒントを手にすることができます。
 図1に示すスペクトルは、銅の薄膜にX線を照射し、そのエネルギーを連続的に変化させながら吸収されたエネルギーの割合を測ったものです。鋭いピークの立上がりと、それに続くなだらかなスペクトル構造は、X線が銅原子の最も内側を回るK 殻(1s軌道)電子と衝突してエネルギーを失ったことによるものです。立上がり(「吸収端」と呼ばれます。)付近を拡大すると新たなスペクトル構造が見えてきます。これはXANES(ゼーンズ、X線近吸収端構造)と呼ばれ、銅のK殻電子がX線を吸って空いている軌道(非占有軌道)へもち上げられたことによるものです。非占有軌道の様子は、X線吸収原子の酸化状態やまわりにある原子と結合するときの電子状態を反映し、電気伝導や磁気的性質とも深く関わっています。このため、XANESは物質によって異なり、「物質の指紋」とみなされます。
 一方、吸収端から~ 9600eVにかけての振動構造はEXAFS (エグザフス、広域X線吸収微細構造)と呼ばれます。これは図2で見られるように、X線吸収原子から発生した光電子の波と近接原子で散乱される光電子の波が、波長の長さによって打ち消しあったり強めあったりすることから、X線吸収スペクトルに振動構造となって現れるものです。この構造をコンピュータ解析することで、X線吸収原子からそのまわりにある銅原子までの距離やその個数(配位数)を決めることができます。
 XANESとEXAFSをまとめてXAFS(ザフス、X線吸収微細構造)と呼びます。XAFSは、X 線エネルギーを元素固有の結合エネルギーと一致させ、共鳴的に吸収させることで可能となる放射光ならではの実験技術です。次に、EXAFSによる研究例を紹介します。

図1:銅薄膜のK 吸収端スペクトル図1:銅薄膜のK 吸収端スペクトル(高輝度光科学研究センター 宇留賀朋哉 主幹研究員提供)
図2:光電子波が散乱波と干渉する様子。図2:光電子波が散乱波と干渉する様子。散乱されてX線吸収原子に戻る波が、もとの光電子波と干渉してEXAFSの振動構造を与えます。X線吸収原子から発生した光電子の波と近接原子で散乱される光電子の波が、波長の長さによって打ち消しあったり強めあったりします。これによりX線吸収スペクトルの強度が変動し、変動の周期から原子間距離を、変動の大きさから配位数を知ることができます。

次世代燃料電池材料の高温安定構造

 環境にやさしいクリーンなエネルギー源として、燃料電池が大変注目されています。この電池では、化学反応のエネルギーを直接電気エネルギーとしてとりだします。家庭用、自動車用、携帯電話用などをめざして開発が進められていますが、実用までには多くの技術的な問題が残されています。固体酸化物形燃料電池(SOFC)は、利用できる燃料の多様性と高効率でシンプルな発電システムの構成が可能なことから、世界中の電気・電力会社がきそって開発に取り組んでいます。
 SOFCは水の電気分解とは逆に、電池内部で水素を酸素と電気化学的に反応させて電気エネルギーをつくります(図3)。空気極では空気中の酸素がイオン化し、電解質中を燃料極に向かって移動します。燃料極では酸化物イオンと水素ガスが反応して水を生じます。このさいに、外部回路へ電気エネルギーがとりだされます。発電時のSOFCは1000℃にもなります。このため、電極にはこのような高温でも安定に動作する材料を使わなければなりません。酸化物セラミックスの一つ、ランタンストロンチウム・マンガナイト(La,Sr)MnO3は、高温域でも安定な空気極材料として有望視されています。しかし、なぜ安定であるかはわかっていませんでした。安定性を理解するためには、結晶構造の変化を原子レベルで調べることが必要ですが、1000℃もの高温ガス中におかれた結晶の構造をさぐることは大変困難だったからです。
 SPring-8の放射光は、加熱装置を透過するほど強力な高エネルギーX線であるため、加熱中の試料のEXAFS実験が可能です。また、ランタンのような重い元素の構造解析にも利用できます。電力中央研究所の山本融主任研究員らの研究グループは、産業界専用ビームライン(サンビーム、BL16B2)において、高温でのEXAFS実験に取り組み原子間距離を求めました。その結果、Mn- Mn、Sr - O、La - O 間距離の温度変化は(La,Sr)MnO3の熱膨張率の変化と一致する、電気特性に関係するMn - O 間距離は温度の影響を受けにくい、などが明らかになりました(図4)。また、結晶の骨格を形づくるMnO6ブロックは、高温になるほどひずみが小さくなって正八面体の構造に近づくこともわかりました(図5)。このことが、高温域での構造安定性をもたらすと考えられています。

図3:固体酸化物形燃料電池(SOFC)の構造と発電のしくみ。図3:固体酸化物形燃料電池(SOFC)の構造と発電のしくみ。空気極(+極)で取り入れた酸素を燃料極(-極)で水素ガスと反応させ、直接電気エネルギーをとりだします。発電時の電極部分は約1000℃になります。
図4:La0.7Sr0.3MnO3における原子間距離および熱膨張率の温度変化。図4:La0.7Sr0.3MnO3における原子間距離および熱膨張率の温度変化。Mn - Mn、Sr - O、La - O 間距離は、熱膨張率の変化と一致します。一方、Mn - O 間距離は変化量が小さく、温度の影響を受けにくいことがわかります(電力中央研究所 山本融 主任研究員提供)。
図5:結晶構造中の原子の位置関係。図5:結晶構造中の原子の位置関係。6 個の酸素原子に囲まれたマンガン原子は、MnO6八面体の構造をとります。高温では、これが正八面体構造に、また、Mn - O - Mn の並びが一直線に近づくことがわかりました(矢印は酸素原子が移動する方向。電力中央研究所 山本融 主任研究員提供)。

EXAFS によるあらたな挑戦

 SPring-8では、放射光のすぐれた特性(高輝度、高強度、高エネルギー、高平行性など)を生かし、新しいXAFS研究に挑戦しています。その一つがDAFS(ダフス。Diffraction Anomalous Fine Structure)で、XAFSとX線回折法(XDS)を組み合わせた実験技術です。結晶に単色X線を照射すると、反射X線が多数の回折斑点(ラウエ・スポット)を作ります。各々のラウエ・スポットは、特定の結晶格子面から反射されたX線の集まりです。ここで、一つのラウエ・スポットのみでEXAFSスペクトルを測定すると、特定の結晶格子面にある近接原子どうしの距離が求まります。これまで、EXAFSスペクトルを測定できるほどのスポット強度が得られなかったため、DAFS実験を行うことは困難でした。SPring-8のような高強度のX線を用いることで初めて可能になった技術です。
 マイクロXAFSは、X線ビームを数μmのサイズ(1 μ m は1mm の1000 分の1)にしぼって微粒子や微小領域をねらい、エネルギー走査を行う測定技術です。マイクロEXAFSでは、X 線マイクロビームを試料上の同一場所にたもちつつ、広いエネルギー範囲を走査しなければなりません。そのため、エネルギー走査に同期させて、X 線集光系とX 線分光器を調整する必要があります。とても難しい技術ですが、ナノマテリアルの研究には欠かせない手法で、超LSI 、カーボンナノチューブなど、時代をリードする先進材料分野での応用が期待されています。

プラスワン講座

スペクトルから原子間距離を求める手順

 X 線吸収原子のまわりの構造を決めるためには、フーリエ変換と呼ばれる数学的手法を用いて行います。まず、X 線吸収スペクトルから余分な信号を差し引いて、EXAFSによる信号のみを取り出します(図(a)、(b))。この操作のキ-ポイントは、E-Eo(E:照射X 線エネルギー、Eo:吸収端エネルギー)から決まる図2の光電子波の波長を、波数kになおすことです。次に、フーリエ変換で波数kを距離R になおし、原子間距離の情報が得られるようにします。これによって、第1近接原子、第2近接原子、第3近接原子などは、図(c)に示す分布になります。ピークの高さからは、配位数についての情報が得られます。さらに、逆フーリエ変換という操作を行って、近接原子グループごとのEXAFS関数を取り出します(図(d))。最後に、全ての近接原子グループからの寄与をたし合わせて、EXAS理論計算との照合を行います(フィッテング、図(e))。
 理論計算では、原子間距離、配位数などを変数(構造パラメータ)として取り入れ、EXAFS関数の計算を進めます。この関数が、逆フーリエ変換によるEXAFS関数(図(e)の点線)によく一致するまで計算をくり返し、最適な構造パラメータの組み合わせを決めます。この解析によって、原子サイズの約100分の1の精度で原子間距離を決めることができます。

EXAFS スペクトル解析の流れ(模式図)EXAFS スペクトル解析の流れ(模式図)
(a) X 線吸収スペクトル
(b) EXAFS 関数(nm はナノメートル。1nm は1mm の100 万分の1)
(c) フーリエ変換して求めた動径分布関数(フーリエスペクトルとも呼ばれる)
(d) 逆フーリエ変換して求めた第1近接原子のEXAFS 関数
(e) 理論計算によるEXAFS 関数(実線)とのフィッテング

行事報告

SPring-8 夏の学校

SPring-8 夏の学校

 「SPring-8 夏の学校」は、姫路工業大学理学研究科と(財)高輝度光科学研究センターの共催で、学部・大学院生を対象に最先端研究施設SPring-8における研究の一端に触れてもらうことにより、将来の放射光研究者の発掘・育成を目的として2001年からはじめられたものです。2回目となる今年は7月7日~ 9日の日程で開催しました。
 今回のカリキュラムでは、3日間で基礎講座4題、応用講座4題、実習4 テーマ(2 テーマを選択)を行いました。1、2日目はJASRI および姫路工業大学の研究者をはじめ、日本原子力研究所、理化学研究所、その他各大学関係者による放射光利用についての基礎講座および実習に対応した応用講座を開講しました。3日目には蓄積リング棟実験ホールで、BL02B1(結晶構造解析)、BL08W(高エネルギー非弾性散乱)、BL19B2(産業利用)およびBL40B2(構造生物学)のビームラインを使いそれぞれの実習担当者について、実験装置の使用方法の説明を受けたり放射光を使った解析を行うなど実験現場を体験して頂きました。
 さすが放射光を利用する研究に興味を持つ参加者達だけに、講師の説明に注意深く耳を傾け、また、講師に熱心に質問を投げかける光景も見られました。参加者にとっては、先端研究の場で働く研究者達と直接意見を交わす良い経験になったようです。今後、彼等が研究者となってSPring-8に戻ってくる時が楽しみです。(所長室 研究事務グループ)

行事一覧

●7月3日 SPring-8 研修会「粉末X線回析」
●7月7日~9日 SPring-8 夏の学校
●7月23日 SPring-8 講習会(東京)「ストレージデバイス材料の物性評価」
●7月24日 SPring-8 交流会
●7月28日~8月2日 ゴードン国際会議「有機体の構造と性質」
●8月7日~9日 高校生のためのサイエンス・サマーキャンプ
●8月19日~20日 高校生のためのサマーサイエンスセミナー
●8月22日~26日 光イオン化国際ワークショップ
●8月29日 3町懇話会(新宮町、上郡町、三日月町)

SPring-8 見学者

7~8月の施設見学者数:2,834名


■主な施設見学者
7月5日 (財)電力中央研究所 8名
7月8日 中華全国総工会 104名
7月9日 フランスエソンヌ県経済委員会 7名
7月18日 京都大学国際融合創造センター 12名
7月19日 融合バイオ研究会 40名
7月24日 兵庫県齋藤副知事 3名
8月8日 日本学術振興会 産業計測第36委員会 9名
8月20日 三井業際研究所 25名
8月20日 大阪大学工学部教室系技術職員 45名

SPring-8 Flash

涼を求め 真夏の夕暮れにSPring-8 交流会

 梅雨明け後の猛暑が続くなか、7月24日(水)の夕方、SPring-8内食堂前の広場や中庭にて、多数の地元関係者をお招きして、「SPring-8 交流会」が今年も開催されました。太陽が傾いたとはいえ、日中の強い日差しによって熱せられた空気がまだまだ人の体をうだらせるには十分ともいえるぐらいでしたが、総勢500人近い参加者が真夏の夕暮れのひと時を過ごしました。
 この「SPring-8 交流会」は、約10年前の共同チームの時代から地元との交流促進を目的としてバーベキュー大会形式で開催されており、今では播磨科学公園都市関係者の間では夏の恒例行事としてすっかり定着しています。参加者が集まった夕方の6時になると、主催者を代表し(財)高輝度光科学研究センター(JASRI)の伊原義徳理事長から日頃お世話になっている皆様に対するお礼の意味を込めてご挨拶をさせて頂き、続いて、ご参加頂いた多数のお客様の方々を代表して黒田進兵庫県西播磨県民局長よりご挨拶を賜りました。そして、播磨高原広域事務組合管理者である福井一則上郡町長の乾杯のご発声により交流会は始まりました。
 参加者はそれぞれのこん炉を囲んで思い思いに食材を焼き、目の前で出来上がっていく料理を心ゆくまで満喫しました。また、受付で配られたSPring-8のロゴ入りうちわを片手に、涼をとったり炭火を扇いだりしながら歓談を楽しみました。
 交流会準備担当のJASRIの山本和彦総務課長は、「心配された夕立もなく、今年も多くの方の参加を得られて何よりです。準備や片付けを汗みどろになって手伝ってくれた職員の皆さんに感謝したいです。」と語っていました。

涼を求め 真夏の夕暮れにSPring-8 交流会
涼を求め 真夏の夕暮れにSPring-8 交流会

今後の行事予定

●9月5日~ 9月7日 第7回播磨国際フォーラム:ランダム系物質の構造と物性
●9月9日 SPring-8 研修会「蛋白質結晶構造解析におけるX線吸収端測定」
●9月10日~ 9月11日 第6 回SPring-8 シンポジウム
●9月17日~9月20日 日本機械学会機械力学・計測制御部門出展
●10月29日 第7回関西科学技術セミナー出展

最終変更日