大型放射光施設 SPring-8

コンテンツへジャンプする
» ENGLISH
パーソナルツール
 

SPring-8 Seminar (第239回)

副題/演題 酸化物量子井戸構造による強相関電子の量子閉じこめ
開催期間 2015年03月06日 (金) 14時00分から15時30分まで
開催場所 上坪講堂
主催 (公財)高輝度光科学研究センター(JASRI)
形式 レクチャー(講演)
概要

Speaker : 組頭 広志

Language : 日本語

Affiliation : 高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所,東京工業大学元素戦略拠点

Title : 酸化物量子井戸構造による強相関電子の量子閉じこめ

Abstract:
酸化物量子井戸構造を用いた強相関電子の量子閉じこめは、次元性の低下に伴った強相関電子の振る舞いを調べる上で非常に有用な手法である。我々の研究室では、最近、レーザー分子線エピタキシー(MBE)法を用いて強相関酸化物SrVO3をベースにした量子井戸構造を作製することにより、世界に先駆けて強相関電子の量子閉じこめに成功した[1,2]。さらに、放射光を用いたその場(in situ)角度分解光電子分光を行うことで、この量子化状態が、1)3d軌道の異方性を反映した「軌道選択的量子化」、2)量子井戸における複雑な相互作用を反映した「サブバンドに依存した有効質量増大」といった強相関電子特有の奇妙な振る舞いを示すことを明らかにした。
これらの結果は、強相関酸化物の研究においても「人工構造による物性制御」というアプローチが有効であることを示しており、今後、放射光電子分光法という「見る」技術とレーザーMBE製膜法という「作る」技術とを高いレベルで融合することにより、新規な量子物性の設計・制御が可能になると考えられる。本講演では、酸化物量子井戸構造を用いた新奇2次元電子状態についての最近の結果[3,4]を紹介しながら、放射光解析に基づく量子物質開発「Materials by design」の可能性について議論したい。

[1]: K. Yoshimatsu, H.K. et al., Phys. Rev. Lett. 104, 147601 (2010).
[2]: K. Yoshimatsu, H.K. et al., Science 333, 319 (2011).
[3]: K. Yoshimatsu, H.K. et al., Phys. Rev.B 88, 115308 (2013).
[4]: M. Kobayashi, H.K. et al., arXiv:1409.3625.

担当者 : 藤森伸一
Mail : fujimori@spring8.or.jp
PHS : 3914

問い合わせ先 JASRI 研究調整部 研究業務課 SPring-8セミナー事務局 津田綾女・吉川史津
0791-58-0949
0791-58-0830
spring8_seminar@spring8.or.jp
最終変更日 2015-05-01 15:47