大型放射光施設 SPring-8

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SPring-8研修会 自動X線CT計測装置によるCT見学会(第1回)

開催期間 2023年01月13日 (金) 16時00分から02月07日 (火) 17時00分まで
開催場所 オンライン講習会 Zoom:1/13(金) / ビームライン見学:BL28B2 2/7(火)
主催 (公財)高輝度光科学研究センター
形式 普及・啓蒙(研修会)
概要

SPring-8の共用ビームラインには、X線CTの撮影が可能なビームラインが複数あり、到達可能な空間分解能やエネルギーなどに応じて使い分けています。今回はBL28B2において、自動X線CT計測装置による高エネルギー(中心エネルギー200 keV)X線CT撮影技術の見学会を行います。(対象試料例:コンクリート、二次電池・燃料電池等デバイス、岩石、金属材料など)

本見学会では、まずCTの原理・撮影装置・画像再構成法に関する講義および持ち込み試料の搬送方法に関する説明をオンラインで行います。その後に参加者の持ち込み試料の情報をもとに検討を行い、BL28B2における計測が適当と判断される場合には、ビームライン見学会(オンライン&現地参加)においてそれらの試料の測定を行います。CTの原理・撮影装置・画像再構成法に関する講義とビームライン見学を通じて、潜在的利用者による実験計画の立案や研究課題の申請に役立てていただくことを目的としています。

持ち込み試料の測定はJASRIスタッフが行いますので、参加者の放射線作業従事者登録は不要です

日時:
オンライン講習会:2023年1月13日(金)16:00~17:30
ビームライン見学:2023年2月7日(火) 10:00~17:00

見学会実施ビームライン:
BL28B2:画素サイズ10 μm, 視野48 mm程度

試料条件:
X線エネルギー ~200 keV
エネルギーは固定です。
試料ホルダー:内径46 mm(大)、26 mm(小)
試料の組成や大きさによっては十分な透過率が得られない可能性があります。
試料の準備方法は申し込み後、担当者とご相談ください。

オンライン講習会:2023年1月13日(金)16:00 ~ 17:30

内容:CTの原理、自動X線CT計測装置の説明、画像再構成、データ処理方法および持込み試料の搬送方法について説明を行います。
※本講習会はZoomを使用します。職場や学校等のセキュリティの設定により、接続できない場合がございます。予めご了承ください。

ビームライン見学会:2023年2月7日(火)10:00 ~ 17:00

内容:持ち込み試料の計測を行います。計測および画像再構成はスタッフが行います

対象者:SPring-8におけるCT撮影の課題申請を検討している方。
※放射線作業従事者登録不要。

定員:オンライン講習会:100名程度
ビームライン見学会:最大6グループ (1グループ3名以内)※1グループでも実施します。

ユーザー持込試料:
<持ち込み試料の制限は次の通り>
・ 安全、法規上問題のないもの
・ 汚染、破損、紛失しても構わないもの
・ 他参加者の目にふれても構わないもの
※測定は、室温・大気中で行います。
※試料については、必ず見学会の前にご相談ください。
※データ持ち帰り用に、USB3接続のHDDもしくはSSD(空き容量1T以上)を持参して下さい。

申込方法:
お問い合わせ等は事務局までお願いします。

締切:2023年1月10日(火)17:00
参加申込は締め切りました。

自動X線CT計測装置について
 BL28B2では星野らにより高エネルギーX線を利用したCT計測手法が開発されてきました[1, 2]。この手法では中心エネルギー200 keVという高いエネルギーのX線を照射し、高精細型のX線画像検出器を用いて画像取得することで、「従来の放射光X線CTにはない高い透過性」・「ラボ用装置では実現できない高いコントラスト画像」・「広い視野幅かつ高い空間分解能」を実現しています(図1)。
 今回、放射光施設の利用経験がない方々でも、本手法が簡便に利用できるように「自動X線CT計測装置」の開発を行ないました(概略図を図2に示す)。この装置は、試料の自動交換・指定範囲のCT計測・画像再構成の機能を有し、その工程をほぼ自動で進めることができます。測定代行の利用者は試料を送付するだけで、一定期間ののちに試料返却およびそのCT画像が得られます。
 一度に撮影できる視野は最大で幅48 mm、高さ1.2 mm程度です。高さ方向に試料をシフトさせ撮影を繰り返し行うことで、必要な範囲を撮影できます。幅48 mm、高さ10 mm分は、およそ1時間で撮影することができます。
手に取れるサイズの電子デバイスや岩石などの比較的大きな試料を超高精細3Dデータ化ができるという点で、様々な分野において高エネルギーX線CT装置の有用性が期待されます。

図1.高エネルギーX線CT測定事例

図1.高エネルギーX線CT測定事例。


図2.自動X線CT計測装置の概略図

図2.自動X線CT計測装置の概略図。

[1] M. Hoshino, K. Uesugi, R. Shikaku and N. Yagi, AIP Advances 7 (2017) 105122.
[2] M. Hoshino, K. Uesugi and N. Yagi, J. Synchrotron Rad. 27 (2020) 934.

その他
注意事項

・ 見学会への参加は無料です。
・ 見学会参加者への旅費支給等はありません。
・ SPing-8研究交流施設はご利用になれません。

講習会・見学会担当:(内容・試料等について)
散乱・イメージング推進室
上杉健太朗(uekenatspring8.or.jp)
星野真人(hoshinoatspring8.or.jp)
上椙真之(uesugiatspring8.or.jp)

事務担当:(手続きについて)
利用推進部 普及情報課 担当:辻本(jasri-event@spring8.or.jp)

問い合わせ先 登録施設利用促進機関・公益財団法人高輝度光科学研究センター (JASRI) 利用推進部 普及情報課 担当:辻本
0791-58-2785
0791-58-2786
jasri-event@spring8.or.jp
最終変更日 2023-01-31 11:25