大型放射光施設 SPring-8

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パーソナルツール
 

高効率熱電変換材料Zn4Sb3の精密構造決定

  • Spring8ならでは

問い合わせ番号

SOL-0000001267

ビームライン

BL02B2(粉末結晶構造解析)

学術利用キーワード

A. 試料 無機材料
B. 試料詳細 半導体, 結晶性固体, 結晶
C. 手法 X線回折
D. 手法の詳細 粉末結晶構造解析
E. 付加的測定条件 室温
F. エネルギー領域 X線(4~40 keV)
G. 目的・欲しい情報 結合状態, 構造解析, 結晶構造, 機能構造相関, 電荷密度

産業利用キーワード

階層1 半導体, 環境, 化学製品, 工業材料
階層2
階層3
階層4 格子定数, 原子間距離, 結晶構造
階層5 回折

分類

A80.12 半導体・電子材料, A80.30 無機材料, A80.40 環境材料, A80.42 エネルギー・資源, M10.20 粉末結晶回折

利用事例本文

粉末回折法は 結晶構造を調べることのできる強力な手法です。この手法を用いることで、結晶性物質の 原子位置、格子定数などを測定することができます。また、放射光を利用することによって、構造パラメータだけではなく結合状態や価数といった物性の発現と密接に関連した電子密度レベルでの構造を明らかにすることも可能です。図に示すのは、高効率熱電変換材料Zn4Sb3について測定した回折データを解析して得られた電子密度分布です。この結果から、Zn原子の4サイトの複雑なdisorder構造を含んだ、全く新しいタイプの熱電変換材料の構造がわかりました。

図 Zn4Sb3の電子密度分布

[ J. G. Snyder, M. Christensen, E. Nishibori, T. Cailat and B. B. Iversen, Nature Materials 3, 458-463 (2004), Fig. 3,
©2004 Nature Publishing Group ]

 

画像ファイルの出典

原著論文/解説記事

誌名

Nature Materials, 3 (2004) 458.

図番号

3

測定手法

放射光を用いた粉末回折法は、結晶構造を調べられる強力な測定方法です。この方法は、原子が規則的に配列していない場合にも適用でき、ディスオーダーした状態の構造に関する情報を得ることができます。

図 大型デバイシェラーカメラの模式図(左)と写真(右)

画像ファイルの出典

BL評価プレゼン資料

測定準備に必要なおおよその時間

1 時間

測定装置

装置名 目的 性能
大型デバイシェラーカメラ 粉末結晶構造解析 カメラ半径:286.48mm, 温度:15-1000K

参考文献

文献名
G. J. Snyder et al., Nature Materials, 3 (2004) 458.

関連する手法

単結晶構造解析

アンケート

SPring-8だからできた測定。他の施設では不可能もしくは難しい
本ビームラインの主力装置を使っている
同種実験は本ビームラインの課題の30%以上を占めている

測定の難易度

中程度

データ解析の難易度

中程度

図に示した全てのデータを取るのにかかったシフト数

2~3シフト

最終変更日 2019-11-22 09:17