有機単結晶
問い合わせ番号
SOL-0000001293
ビームライン
BL04B2(高エネルギーX線回折)
学術利用キーワード
A. 試料 | 有機材料 |
---|---|
B. 試料詳細 | 低分子有機材料 |
C. 手法 | X線回折 |
D. 手法の詳細 | 単結晶構造解析 |
E. 付加的測定条件 | 低温(〜液体窒素) |
F. エネルギー領域 | X線(4~40 keV) |
G. 目的・欲しい情報 | 結晶構造 |
産業利用キーワード
階層1 | その他 |
---|---|
階層2 | |
階層3 | |
階層4 | 結晶構造 |
階層5 | 回折 |
分類
A80.32 有機材料
利用事例本文
高強度の高エネルギーX線を用いれば、単結晶の高精度精密構造解析により、単結晶中の電子密度分布を精密に調べることができます。この方法では、高強度の高エネルギーX線を用いれば、吸収や消衰効果の影響を受けない高精度の多くの回折データが得られることを利用しています。図に本法で明らかにされた複雑な有機化合物の電子密度分布を示します。結合電子の解析の結果、この化合物では炭素原子が5つの原子と結合していることが明らかになりました。このように、複雑な構造を持つ単結晶中の電子密度を高精度で求めることができます。
図 Bis(p-fluorophenyl)[2,6-bis(p-methylphenyloxymethyl)phenyl]methylperchlorate結晶中の電子密度分布
[ K. Akiba, Y. Moriyama, M. Mizozoe, H. Inohara, T.Nishi, Y. Yamamoto, M. Minoura, D. Hashizume, F. Iwasaki, N. Takagi, K. Ishimura and S. Nagase, Journal of the American Chemical Society 127, 5893-5901 (2005), Fig. 2,
©2005 American Chemical Society ]
画像ファイルの出典
原著論文/解説記事
誌名
J. Am. Chem. Soc., 127, 5893-5901
図番号
2
測定手法
高強度の高エネルギーX線を用いれば、微小単結晶の精密構造解析が行えます。単結晶構造解析に高強度の高エネルギーX線を用いれば吸収の影響を受けない高精度の多くの回折データを得ることができます。本方法はとくに重元素を含む単結晶の構造解析に有用です。
画像ファイルの出典
図なし
測定準備に必要なおおよその時間
8 時間
測定装置
装置名 | 目的 | 性能 |
---|---|---|
ワイセンベルグカメラ | 回折データの取得 | 38keV |
参考文献
関連する手法
アンケート
SPring-8だからできた測定。他の施設では不可能もしくは難しい
本ビームラインの主力装置を使っている
測定の難易度
中程度
データ解析の難易度
中程度
図に示した全てのデータを取るのにかかったシフト数
4~9シフト