X線 CT による非破壊3次元元素マッピング - Csを例として -
問い合わせ番号
SOL-0000001439
ビームライン
BL20B2(医学・イメージングI)
学術利用キーワード
A. 試料 | 無機材料 |
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B. 試料詳細 | 絶縁体・セラミックス, 結晶性固体, 結晶 |
C. 手法 | 吸収、及びその二次過程 |
D. 手法の詳細 | |
E. 付加的測定条件 | 三次元画像計測(CT等) |
F. エネルギー領域 | X線(4~40 keV) |
G. 目的・欲しい情報 | 化学状態, 結晶構造, 欠陥、転位、歪み, 元素分析(組成) |
産業利用キーワード
階層1 | 工業材料, その他 |
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階層2 | コンクリート |
階層3 | |
階層4 | 亀裂、空隙, 化学状態, 内部構造, 元素分布, 形態 |
階層5 | イメージング |
分類
A80.30 無機材料, A80.40 環境材料, M60.20 X線CT
利用事例本文
試料内部のCsの3次元濃度分布を,非破壊という条件のもとで,高分解能測定することに成功しました。この手法は着目する元素の吸収端を挟む2つのエネルギーにおけるX線CT像を撮影し,その差をとる「Subtraction method」がベースになっています。従来この方法は元素分布をイメージングする定性的な手法としてとして知られていましたが,測定データにいくつかの補正を加えることにより定量的な元素マッピングが可能になりました。またSPring-8 BL20B2で開発された空間分解能13 mのX線CT装置を用いることにより,差画像である元素マップでも空間分解能20 mを実現することができました。図に本手法で得られた3次元濃度マップを示します。貴重で切断が困難な試料の内部元素分析や3次元の元素分布情報を得たいときに大変有用です。
Csをドープして部分溶融させた花崗岩試料の2次元および3次元Cs2O濃度マップ
[ S. Ikeda, T. Nakano, A. Tsuchuyama, K. Uesugi, Y. Suzuki, K. Nakamura, Y. Nakashima and H. Yoshida, American Mineralogist 89, 1304-1313 (2004), Fig. 3(b), 3(f),
©2004 Mineralogical Society of America ]
画像ファイルの出典
原著論文/解説記事
誌名
S. Ikeda et al., Am. Mineral. 89, 1304 (2004)
図番号
測定手法
画像ファイルの出典
図なし
測定準備に必要なおおよその時間
1 シフト
測定装置
装置名 | 目的 | 性能 |
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X線CT装置 | 物体の内部構造を調べる | 空間分解能約10ミクロン |
参考文献
文献名 |
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S. Ikeda et al., Am. Mineral. 89, 1304 (2004) |
関連する手法
アンケート
SPring-8だからできた測定。他の施設では不可能もしくは難しい
本ビームラインの主力装置を使っている
測定の難易度
中程度
データ解析の難易度
中程度
図に示した全てのデータを取るのにかかったシフト数
2~3シフト