BL32XU 概要
Inquiry number
INS-0000001512
ビームラインの概要
疾病や障害の原因を含めた生命現象には、膜タンパク質やタンパク質複合体が重要な役割を担っています。膜タンパク質やタンパク質複合体は可溶性の球状タンパク質に比べ発現・精製・結晶化が非常に困難であり、多くの場合、微量のサンプルから10μm以下の微小結晶やクラスタ状の結晶しか得られません。
BL32XUは10μm以下の微小結晶からの回折強度データ収集、構造解析を目標として設計された高フラックス・マイクロビームビームラインです。サブミクロン精度でのビーム位置安定性、バックグラウンドノイズの低減などの技術開発を進めると同時に、微小結晶の操作技術や放射線損傷を克服する測定方法、全自動構造解析ソフトウェアを含む微小結晶解析技術の確立を目指しています。
すでに我々は1ミクロン角の高フラックス・マイクロビームの集光実験に成功しており、2010年4月から文部科学省・ターゲットタンパク研究プログラムのユーザに重点的にビームライン運用を開始する予定です。
研究分野
- 構造生物学
- 生体高分子X線結晶構造解析
- 超微小蛋白質結晶構造解析
キーワード
- ビームラインの特徴
マイクロビーム、高フラックス密度 - 装置
超平坦集光ミラー、高感度高速X線CCD検出器
光源と光学系
このビームラインでは、SPring-8真空封止ハイブリッドアンジュレータを光源に採用しています。アンジュレータからの強い熱負荷を軽減するために、分光結晶は液体窒素により冷却しています。マイクロビームを作り出すため、縮小倍率を大きくする必要があります。このため、試料位置(集光位置)のわずか1m程度上流にEEM(Elastic Emission Machining)という技術で研磨された縦・横独立の集光ミラー(K-Bミラー)を設置しています。これらの光学系により、おもに12~15 keVのエネルギーで高いフラックスで1~20 μm角のマイクロビームを利用することが出来ます。エネルギー分解能はおおよそ10-4です。
実験ステーション
現在、超微小タンパク質結晶のX線回折実験用にデザインされた回折装置を製作中です。
連絡先
(注)e-mailアドレスは@マーク以下を省略していますので、アカウントの後に@spring8.or.jpを付けてください。
平田 邦生
(独)理化学研究所・播磨研究所・基盤研究部
〒679-5148 兵庫県佐用郡佐用町光都1丁目1-1
Phone : 0791-58-2839
FAX : 0791-58-2834
e-mail : hirata