大型放射光施設 SPring-8

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パーソナルツール
 

BL39XU 偏光変調XMCD測定

問い合わせ番号

INS-0000000532

偏光変調XMCD測定

  BL39XUでは高精度なXMCD測定のために偏光変調法という手法が開発され、利用実験に定常的に用いられています。この手法は、可視や赤外の領域で古くから使われてきた変調分光法をX線の領域に拡張したものです。測定の方法は、ダイヤモンド移相子で高速に (∼30 Hz) 円偏光の極性を切り替え、その周波数に同期した試料の吸収係数の変化をロックインアンプで位相敏感検出するというものです。その結果、非常に高精度なXMCDスペクトルを短い測定時間で得ることができます。試料の吸収係数に対して10-4程度の微弱なXMCD信号が、わずか10秒の積算時間でしかも高いS/N比で得られます。さらに、この手法を用いることで、試料に加える磁場の自由度が非常に大きくなります。そのため、外部磁場による磁化過程でのXMCD測定や、超伝導マグネットを用いた強磁場下でのXMCD測定を行うことができます。

最終変更日 2006-02-09 17:05