大型放射光施設 SPring-8

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BL39XU 7 T 超伝導マグネット

問い合わせ番号

INS-0000001578

7 T 超伝導マグネット

  BL39XUでは、XMCD実験のための超伝導磁石(SCM)が整備されています。このSCMでは試料に最大 7 T の磁場を水平面内に印加できます。磁極がスプリット型で水平面内の4方向に窓があるため、透過法だけでなく蛍光法でのXMCD測定が可能です。このSCMの主な仕様を表1に示します。最大の特徴は,コイルおよび試料の冷却をパルスチューブ型冷凍機で行っており(無冷媒型),冷却に必要な液体ヘリウムや液体窒素の寒剤が不要であることです。ただし、通常の冷媒型SCMと比べて、試料の冷却や磁場掃引には長時間を要します。
  試料空間(Variable Temperature Insert: VTI)に専用の試料ロッドを導入して測定を行いますが、試料ロッドはSCMとは独立して上下に駆動できるため、透過法であれば最大6個の試料を取り付けて測定することが可能です。また、VTIは超伝導磁石としてはやや大きめのφ30 mmとなっており、小型のダイヤモンド・アンビル・セル(DAC)を取り付けることで、低温・強磁場・高圧という複合極限環境下での測定も可能です。

  • 表1. 超伝導磁石の主なスペック 
    印加磁場 (T) ±7
    磁場掃引速度 (T/min) 0.117
    試料温度 (K) 2-300
    冷却時間 (300→2 K) (hrs) 7
    昇温時間 (2→300 K) (hrs) 1.5
    冷却方式 無冷媒型
    磁極 スプリット・ペア
    ボーア径 (mm) φ50
    試料室空間 (mm) φ30

     

    7T-SCM.jpg

    図1. XMCD測定用超伝導磁石

最終変更日 2017-10-06 15:51