大型放射光施設 SPring-8

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2006年第14回SPring-8施設公開

第14回SPring-8施設公開 ~科学探検!スプリングエイト!~

 SPring-8では毎年4月の科学技術週間に併せて所内の施設を市民の皆様に公開する「施設公開」を行っています。施設公開では研究所の各施設の公開・見学の他、放射光の面白さを知ってもらうべく、放射光に関する各種展示や科学実験や科学講演会を行っています。施設公開は今年で14回目になり、2006年の開催は4月23日(日)です。 

第14回SPring-8施設公開ポスターPDFポスターのダウンロード

前回の施設公開の様子はこちら

日時:平成18年4月23日(日)10時~16時30分(入場は15時30分まで)
場所:大型放射光施設SPring-8(兵庫県佐用郡佐用町光都1-1-1)
参加費:無料

公開施設:公開施設ではパネル展示や研究者による施設の説明などを行っています。*印の施設は見学コースに「放射線管理区域」を含みますので、当日、総合受付にて住所・氏名をご登録下さい。
前回の施設公開の様子はこちら

蓄積リング棟実験ホール*:発生した放射光を利用して実験を行う「実験ハッチ」、放射光を実験に適した光に加工する「光学ハッチ」等を公開しています。また、SPring-8での研究成果の紹介や、科学実演・工作などのイベントも行います。 

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実験ハッチの見学

加速器設備*:普段は見ることが出来ない放射光源「加速器」を公開しています。厚さ1mのコンクリートの壁の中には何があるか、覗いてみましょう。加速器(蓄積リング)の紹介とそこに使われている技術に触れていただきます。

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中央制御室:すべての加速器をここで集中制御しています。ここでは巨大な施設であるSPring-8の運転をどうやって制御しているか?ということや運転のかたちを紹介します。

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放射光普及棟:放射光やSPring-8に関するパネルや模型を展示しています。世界で最初に建設された放射光専用の電子蓄積リング「SOR-RING」も展示されています。

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X線自由電子レーザー試験加速器:次世代放射光源として開発が進められているX線自由電子レーザー(XFEL)の「試験加速器」です。まだ完成から1年足らずの新しい加速器です。

※今回は、”夢の光”の光源として話題となっている「X線自由電子レーザー試験加速器」を初めて公開します。

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ニュースバル*:兵庫県が作った中型の放射光施設です。光微細加工等の産業利用技術の研究に利用されています。

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 ※その他 、専用ビームライン のパネル展示も行います。

前回の施設公開の様子はこちら

イベント 科学実演・工作(予定):

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前回の施設公開の様子はこちら

実験ホール*:光パルスの不思議な世界、万華鏡工作、CDで虹を見よう、
中央管理棟:「細胞の世界」“君もウイルスになって細胞に感染するのだ!”、など。
中央制御室:つなげてみよう!光ファイバー通信、デジタルビデオで記念撮影
※内容は、小中学生に充分楽しんでいただける工夫を凝らしています。
※工作や実験、実演を通じて、SPring-8での技術や実験の一端に触れていただきます。
※実験ホールは見学コースに「放射線管理区域」を含みますので、見学に際しましては、受付にて住所・氏名をご登録下さい。

科学講演会:

 kouen.jpg →前回の施設公開の様子はこちら

講演1:13:00~14:00
(独)理化学研究所 新竹積 先生
「いよいよSPring-8にX線レーザーを建設します!そのしくみは?そして何に使うの?」
※「X線レーザー」についてお話しいただきます。
講演要旨:
 普通の光の波長(うねりの山から山の長さ)は、1 ミクロンよりちょっと短いぐらいです。太陽の光、電球の光、テレビ、そして発光ダイオードなどがこれです。赤い色は波長が長く、橙色、黄色、緑、青、紫と次第に短くなってゆきます。そして、紫外線になると波長が0.4 ミクロンより短く、人間の目では見ることができません。そしてどんどん波長を短くしてゆくとX線(エックス線)になります。X線は波長が普通の光の1000倍も短い、目に見えない光です。体の中を通りぬけることが出来るので、病院などで、レントゲン写真を撮る時に使います。骨のカルシュウムがX線をよく吸収するので、X線を後ろから当てて写真をとると、人間の骨格が黒く写るので、骨折した場所などを詳しく見ることができるのです。
 このX線の波長が、ちょうど、いろんな物質の結晶の繰り返し構造(結晶格子という)の大きさに近いため、X線を使って結晶の構造を調べることができ、大変に役にたっています。皆さんが見学するSPring-8では、物質の構造、成分、化学構造など、いろんな研究に放射光というX線を使っているのです。
 さて、この講演でお話する「X線レーザー」は、SPring-8の放射光よりも、もっと強く、きれいなX線が出せるため、原子の大きさに近いところまで研究できるようになるものと期待されています。また、X線レーザーでは、その光が非常に短いパルスの形で出てくるので、ちょうど皆さんが写真を撮るときにフラッシュを使うように、X線のフラッシュ写真が取れるようになるのです。とっても早く変化する物質の構造を研究できるようになります。そして、まだまだ私たちが予想もしていないような、研究が出来るようになるかもしれません。

講演2:14:30~15:30
(財)高輝度光科学研究センター 二宮利男 先生
(元 兵庫県警科学捜査研究所所長)
「SPring-8 −21世紀のシャーロックホームズ−」
※科学捜査に関する話題が中心です。
講演要旨:
 1887年に名探偵シャーロックホームズは小説上の人物として登場したのですが、この物語に大きな影響を受けて世界で初めてフランス・リヨンに科学捜査研究所が創られました。
 その後欧米で次々と科学捜査研究所が設立され、犯罪捜査に科学的手法が導入されてきましたが、1895年W.C.レントゲン博士によって発見されたX線は、画期的な科学捜査手段として利用され今日に至っています。
 我が国の現在の治安は、昭和期に比較して残念ながら、きわめて悪くなっているといわざるをえません。このような状況の中で、悪質・巧妙化する犯罪に敢然と立ち向かい、国民の安全・安心のための科学捜査の切札的手段としてSPring-8が活用されています。
 本講演では、科学捜査の歴史からX線の発見、そして21世紀のシャーロックホームズとして活躍するSPring-8についてわかりやすく説明します。

その他:
・SPring-8の食堂にて昼食・喫茶などご利用いただけます。
・構内売店および模擬店にて、SPring-8オリジナルグッズを販売しています。

アクセス:
バスの時刻表・近隣地図については、アクセス(アクセスのページへリンク)をご参照下さい
<公共交通機関>JR山陽本線または新幹線「相生(あいおい)」駅から、神姫バス「播磨科学公園都市」行きまたは「SPring-8」行きで約30分「播磨科学公園都市」で下車。公園都市よりSPring-8まで無料シャトルバス運行。
※「SPring-8」行きご利用の場合、「播磨科学公園都市」で下車せず「中央管理棟前(SPring-8構内)」で下車でも来場可能です(「播磨科学公園都市」—「中央管理棟」間の運賃は自己負担となります)
<自家用車>SPring-8への自家用車の乗り入れはできませんので、播磨科学公園都市内「光都プラザ」近辺(西播磨総合庁舎西側)に設置した無料駐車場をご利用下さい。共同駐車場付近からのSPring-8無料直行バスを運行しています。
無料直行バス予定運行時間:
 <行き>公園都市発→SPring-8行き/10:00発~15:20発まで順次運転
 <帰り>SPring-8発→公園都市行き/~16:30発まで順次運転
 公園都市—SPring-8間の所用時間は約10分。
※SPring-8敷地内への自家用車の乗り入れはご遠慮ください。
※学校団体の来場については下記までお問い合わせください。
※お身体の不自由な方は直接SPring-8へお越しの上、正門守衛所の担当者へお申し出下さい。

問い合わせ先:(財)高輝度光科学研究センター 広報室
e-mail: kouhou@spring8.or.jp

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