大型放射光施設 SPring-8

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SPring-8 セミナー先端シリーズ 健康科学・技術最前線 (第4回)

副題/演題 病態科学と創薬における分子イメージング研究
開催期間 2006年04月26日
開催場所 上坪講堂
主催 (財)高輝度光科学研究センター
形式 レクチャー(講演)
分野 生命科学
概要

近年、健康に対する意識の高まりのなか、健康に関連した科学・技術の発展の素晴らしさは、皆さんご存じの通りです。新しい健康科学・技術には、物理的技術と、生物学的技術のそれぞれの進展から生まれたものがあり、どちらにも革新的な進歩が見られます。本シリーズでは、両方面における新しい技術に着目し、それぞれの専門家の方をお招きして解説して頂きます。健康科学が現在どこに向かおうとしているか、それが社会的にどんなインパクトを持つのかを把握できるシリーズになると思います。

This talk will be given in Japanese

日   程 : 2006年4月26日(水)  15:00-16:00

講演者 : 渡辺 恭良 教授
所   属 : 理化学研究所フロンティア研究システム分子イメージング研究プログラム
              大阪市立大学大学院医学研究科システム神経科学

講演要旨
  ポジトロンエミッショントモグラフィー(PET)等による「分子イメージング」は、1)生体、インビボ、丸ごとのイメージング、2)ヒトでみること、が主軸である。近年、欧米諸国では分子イメージングに対する国策としての取り組みがかなり進んでおり、この領域でも日本の強い部分、即ち、創薬科学、有機合成化学の力を活かした医学・医療側の研究・人材育成の体制作りが急務である。
  我々は、これまで、複数の国家プロジェクトを中心にPETを用いた分子イメージング研究を行ってきた。本年度からは、文部科学省の分子イメージングプログラムが開始され、そのオールジャパン研究推進体制の中で、理研が創薬候補物質探索拠点に選出された。理研フロンティア研究システムの中で、分子イメージング研究が推進されることになった。
  PETにおいては、適切なポジトロン核種で標識した化合物を開発し、それらを超高感度分子プローブとして、生きて機能している状態での生化学的分子情報の動態解析を行う。脳発達障害、学習障害や慢性疲労を含む脳病態において重要視される様々な因子と細胞情報伝達、特異的物質代謝について、新規のイメージング法を開拓し、これらを用いた基礎・臨床研究により分子−機能の橋渡しをすることが主眼である。そして、病態時のそれぞれの変化を探ることによって、病態の分子動態的把握、治療候補薬剤の効果について検討してきた。一方、創薬においては、シーズ分子を標識して、実際の標的臓器・標的細胞・標的分子へのPD-PK情報を捉えることが可能であり、薬剤の効果判定にも大いなる情報を提供する。また、このような方法論が”個”における薬剤到達-用量設定研究・ゲノム創薬研究を進めるのに有力であることを十分意識し、同一個体の脳機能発達過程や老化・病的過程の脳内分子環境推移を解明することを目指して研究を進めている。

世話人 : 八木 直人 (JASRI 利用研究促進部門 PHS: 3852)

今後のスケジュール

SPring-8セミナー先端シリーズについて:
「SPring-8セミナー先端シリーズ」は、SPring-8利用に結び付くような特定のテーマについて、外部から講演者を招いてシリーズ化して実施するものでSPring-8スタッフ等に将来的な放射光利用の共通認識を持つことを目的とする。

問い合わせ先 辻 雅樹、竹内やよい (財)高輝度光科学研究センター 研究調整部
0791-58-2730

spring8_seminar@spring8.or.jp
最終変更日 2006-04-08 15:52